韓国で薄れゆく「ノージャパン」 日韓関係改善にはハードルも|TBS NEWS DIG
韓国の第20代大統領に就任する朝、自宅を出た尹錫悦・新大統領。住民たちからは花束が。
その後、キム夫人とともに国立墓地を訪れ歴代大統領の墓前に就任を報告しました。
そして、迎えた就任式。国会の広場にはおよそ4万人もの出席者が集まりました。
尹新大統領
「自由民主主義は平和を作り出して、平和は自由を守ります」
尹新大統領は、演説の中で30回以上も「自由」という言葉を使って重要性を強調。
また、国家間や国家内部の行き過ぎた対立により真実が歪曲される、などと指摘。聞きたい事実だけを選んだり多数の力で相手の意見を抑圧したりする「反知性主義」が民主主義を危機に陥れると訴えました。
北朝鮮については。
尹新大統領
「核開発を中断して実質的な非核化に転換するなら、国際社会と協力して経済と市民生活を画期的に改善できる大胆な計画を準備する」
北朝鮮に融和的な文在寅前大統領とは異なる保守系ですが、核問題の平和的な解決のためには北朝鮮と対話する用意もあるとの姿勢も見せています。一方、演説では日韓関係に関する言及はありませんでした。新大統領のもと日本との関係はどうなるのか。
3年前の韓国で起きていたのは。
「大型マートは日本製品の販売をすぐに中断しろ、中断しろ、中断しろ」
日本製品を買わないようにする「ノージャパン」運動です。2019年7月、日本政府が韓国に対し半導体材料の輸出管理を強化することを発表したのを機に、韓国国内でこの「ノージャパン」運動が急拡大。日本製品の売り上げは大きく落ち込み、日本系の店の撤退が相次ぎました。
ところが。
客
「おいしい」
人気の日本式居酒屋で出されるのは日本のビール。韓国を席巻したはずの「ノージャパン」は今、どうなっているのでしょうか。
記者
「ソウル市内にある日本式の居酒屋なのですが、午後6時すぎで外で客が待つほど盛況しています」
日本の店のような雰囲気が漂う、焼きとんが名物のソウルの居酒屋。地元客の喉を潤すのは。
客
「(日本の)アサヒビールです、おいしい」
日本のビールでした。
今年序盤の日本ビールの輸入額は「ノージャパン運動」が始まって以降最も高くなっているのです。
客
「おととしは(不買運動が)盛んだったけど、コロナの影響かそれはちょっと忘れられたようです」
客
「私は韓国人なのでユニクロに行くのをためらいましたが、最近はそこまでではありません」
一時期、スーパーなどから日本のビールが姿を消したこともありましたが、今では普通に見かけるようになりました。
韓国では徐々に「ノージャパン」が薄れていて、戦後最悪とも言れわる日韓関改係善に向けた環境は整いつつあるようです。
しかし、両国には日本企業の資産が現金化されるおそれのある「徴用工問題」のほか、慰安婦問題をめぐる根深い対立を解決していくという重要な課題が残っています。
ソウル市民からはこんな声も。
ソウル市民
「私は歴史的なことに否定的な認識を持っていますが、そこさえ清算されればうまくいくでしょう」
ソウル市民
「今でも不買運動をしている。歴史的な問題も解決してウィンウィンになれば良い」
10日に発足した尹錫悦政権と日本政府は、最悪と言われた日韓関係をどのように立て直していくのでしょうか。
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