フィリピン大統領選 “独裁者の息子”が優勢 背景にはSNSを駆使した選挙戦略が|TBS NEWS DIG

フィリピン大統領選 “独裁者の息子”が優勢 背景にはSNSを駆使した選挙戦略が|TBS NEWS DIG

フィリピン大統領選 “独裁者の息子”が優勢 背景にはSNSを駆使した選挙戦略が|TBS NEWS DIG

フィリピンの大統領選の投票が行われています。最有力候補とみられているのは、かつて独裁者と呼ばれた元大統領の息子です。なぜそこまで支持を集めるのか?背景には、SNSを駆使した異例の選挙戦略がありました。

記者
「マニラ首都圏にある投票所の前です。朝から投票に訪れた多くの市民が長い列を作っています」

世論調査でおよそ6割の支持を集め、優勢が伝えられる元上院議員のフェルディナンド・マルコス候補。1965年に大統領に当選し、独裁体制を敷いて国民を弾圧したマルコス元大統領の息子です。

およそ20年の在任中、多くの無実の市民が拷問などで死亡。その裏で一族は私腹を肥やし、不正蓄財は1兆円以上に上るとも言われています。

記者
「かつて独裁者と非難された人物の息子がなぜ、ここまで支持を集めているのでしょうか?」

マルコス氏、これまで主要メディアの取材を拒否し続け・・・。さらには4月3日に行われた、大統領候補者全員による討論会も欠席。選挙活動のおもなツールは、SNSです。

そのなかで繰り返し語られるのは、父親のマルコス元大統領の「実績」。独裁政権の闇の部分には一切触れておらず、若い世代を中心に事実と異なる歴史認識が広がっています。

マルコス氏支持
「マルコス氏や彼の家族が、国からお金を盗んだという証拠はありません」
「マルコス一族への告発は却下され、裁判になりませんでした。(Q.どこでそんな情報を?)フェイスブックです」

この状況に危機感を覚えているのが、独裁政権下で弾圧を受けた経験を持つ世代です。

エッタ・ロザレスさん
「マルコス氏はソーシャルメディアを使って事実をゆがめ、デマを流し続けています」

人権活動家のロザレスさん。マルコス政権下で不当に逮捕され、電気ショックなどで拷問されたうえ、性的暴行を受けたといいます。歴史の塗り替えとも言えるマルコス氏の手法は「非常に効果的にみえる」と警鐘をならしています。

エッタ・ロザレスさん
「若者たちがすべきことは自分で調べ、事実を知ることです。なぜなら我々は事実に基づいた、法律と人権による統治を必要としているからです」

国民はどの候補者をリーダーに選ぶのか。正式な開票結果は10日夜ごろに判明する見通しです。

▼TBS NEWS DIG 公式サイト https://ift.tt/ZD47k5p

▼チャンネル登録をお願いします!
http://www.youtube.com/channel/UC6AG81pAkf6Lbi_1VC5NmPA?sub_confirmation=1

▼情報提供はこちらから「TBSインサイダーズ」
https://ift.tt/Tn5eFpQ

▼映像提供はこちらから「TBSスクープ投稿」
https://ift.tt/ewBAGD9

TBS NEWSカテゴリの最新記事