『戦勝記念日』まであと3日 ロシアでは準備着々・・・ウクライナ・キーウの現状は 中継(2022年5月6日)

『戦勝記念日』まであと3日 ロシアでは準備着々・・・ウクライナ・キーウの現状は 中継(2022年5月6日)

『戦勝記念日』まであと3日 ロシアでは準備着々・・・ウクライナ・キーウの現状は 中継(2022年5月6日)

ロシアでは9日の『対ドイツ戦勝記念日』に向けて着々と準備が進められています。

対ドイツ戦勝記念公園には、子どもたちが“ソ連の栄光”を学びに訪れています。公園内の博物館では、侵攻が始まって、ウクライナを批判する内容の特別展も設置されました。

戦勝記念日は、今回のウクライナ侵攻を支持する人たちにとって、決意をあらたにする日でもあります。

ロシア国民:「対ドイツ戦勝記念日は“私たちの祖国”にとっての祝日でしょう」「兵士たちが身体を大事にし、国民全員が共に最後まで戦うと信じることが大切です。彼らが祖父たちのように“ナチの悪党”の息の根を止めますように」

この日を境にロシア国民をまとめようと、政府はあの手この手です。

ロシア国営放送:「モスクワでは、東京の非友好的な行動への対応として、日本人外交官の追放に関連する集会が開催されました」

ただ、戦況の悪化や制裁がきいているのか、パレードに登場する軍用車両や兵士の数は、去年よりも少なくなる予定です。

まだ多くの市民が地下にいても、マリウポリ・アゾフスタリ製鉄所はロシア軍の標的のままです。

ウクライナ大統領府、アレストビッチ顧問:「ロシア軍が5月9日までに何らかの結果を出すことを使命としている。アゾフスタリ製鉄所を奪取しようとしたのは、それが理由だ。プーチンへのプレゼントだ」

すでにロシアが制圧を宣言したマリウポリ。製鉄所の外では、住民による片付けが進んでいました。修理した電柱に掲げられたのは、ロシア国旗でした。

男性:「5月9日に向け、公園や記念碑の復興を助けています。マリウポリの住民が、この祝日を祝えるように」

道路標識もロシア語に変わりました。一方で、この地を訪れた、ロシア大統領府の重鎮。あと3日で完結するとは思っていないようです。

ロシア大統領府、キリエンコ第1副長官:「この5月9日に、ドネツクやルガンスクで戦勝記念日の行事はまだできません。しかし、その時は来ます。もうすぐです。そして、戦勝記念日の行事がドンバスの各地で行われるでしょう」

ウクライナ東部での戦況に変化がない以上、長期化を語らずにはいられません。

アメリカ国防総省、カービー報道官:「5月9日に向けてロシア軍の攻勢に変化があるとは言い切れない。まじかに迫る9日とドンバスでの戦術に関連性があるとは言えない」

終わりが見えないウクライナの人々にとって、5月9日に大きな意味はありません。ロシア軍の攻撃が落ち着いた首都キーウには、帰ってくる人が増えましたが、生活はすぐに元に戻りません。

買い物客:「20フリヴニャだったキノコが、きょうは80フリヴニャ(約345円)だ。人々はますます貧しくなる」

願うのは一刻も早い終戦です。

店主:「キノコ栽培のリスクを恐れる人が多く、こんな値段になりました。(Q.戦争であなたの生活に変化は?)とても悪くなった。私たちの若者が殺されている。見ての通り、非常に困難な状況だ。戦争が早く終わってほしい。助けてほしい。戦争さえ終われば、何もいりません」

◆ウクライナの首都キーウにいる大平一郎記者に聞きます。

(Q.戦勝記念日に向けて、ウクライナの人はどのように受け止めていますか)

9日にロシアがどう出るか注意深く見ています。ただ、どちらかというと悲観的なムードが漂っています。

先ほど、15人ほどにお話を聞ききました。もちろんほとんどの人は「早く戦闘が終わってほしい」というのが共通の願いですが、「9日以降もロシア軍の攻撃は続く、もしくは激化する」と考えている人たちがほとんどでした。

キーウ中心部はいまだに厳戒態勢です。戦車の障害物や土のうが至る所に見られます。一方で、「日課の散歩を続ける」「お花見を楽しむ」と話す人も多くいます。一刻も早く日常を取り戻したいという希望と、人々が直面する厳しい現実が隣り合わせにあることを象徴する光景だと思います。

(Q.現地では、生活に必要な物資はどんな状況ですか)

今、特に深刻なのは燃料の高騰です。キーウ市内のガソリンスタンドでは、給油待ちの車の列が1キロ以上も続いていました。さらに、給油は1台あたり10リットルに制限されていて、救急車も並んでいたことも考えると非常に深刻です。

燃料不足は、国内の石油精製所や貯蔵施設がロシア軍によって爆撃されたことが原因となっています。この影響は今後、数週間続くと考えられています。食料品の値段高騰も含めて、皆さんじっと耐えている印象です。

私がお会いした、市場でマッシュルームを売っている女性は、涙ながらに「戦争だから仕方ない」と話していました。ただ、このまま戦闘が続けば、生活への影響は、社会敵に弱い人たちから早々に限界に来るのではないかと感じます。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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