「国後島」周辺海域へ捜索範囲を拡大 沈没から14日・・・依然12人不明(2022年5月6日)
北海道の知床半島沖で観光船が沈没した事故は、発生から6日で14日目です。今も12人の行方が分からないなか、海上では北方領土の国後島周辺の海域まで捜索範囲を広げています。
白くかすみ始めた根室海峡。
事故当日を思わせる目まぐるしく変わる天気が捜索の手を阻みます。
地元の漁師:「ちょっと前まで晴れていた。(Q.数時間で変わる?)変わる変わる」
その言葉通り、数時間後には嘘のように霧が消えた海峡。
もう一つの壁も立ちはだかります。
知床半島沖で観光船が沈没した事故。行方不明者12人の捜索は5日から範囲を広げています。
第1管区海上保安本部警備救難部・横内伸明次長:「ロシアが主張する分と日本側で主張する分の地理的な中間の部分でその部分の海域、東側部分で調整が付き、そこを捜索開始した」
海上保安庁は5日から北方領土の国後島周辺の海域での捜索を始めました。
ロシアが不法占拠している北方領土周辺の海域に関しては、地元の人々も苦い思いを味わってきました。
知床ネイチャークルーズ・長谷川正人さん:「19歳の時、拿捕(だほ)されたことある。羅臼・根室で拿捕経験者は山(のようにいる」
羅臼でホエールウォッチングの船を運航する長谷川さん。
6日のように霧が掛かることの多い羅臼周辺では、レーダーが頼りです。
知床ネイチャークルーズ・長谷川正人さん:「これは漁業規制ラインといって中間より手前。これを超えて漁業者は行かないように。羅臼は特にガスがかかるから。(Q.きょうも霧かかってますよね)これは羅臼の宿命」
ロシアが主張する海域に入って漁をしたとして、ロシアに連行されることは近年でもあります。
ただ、今回は“漁”ではなく“捜索”です。
先月27日にはロシア国境警備局が国後島の西の海域で救命胴衣を着けた漂流者を発見、荒天のため見失っています。
また、銀行カード入りのリュックを引き上げたことも分かっていますが、引き渡しには至っていません。
知床ネイチャークルーズ・長谷川正人さん:「日本の保安庁が行くと、捜索が広がるから、それは何か見つかるかも」
海難救助を巡っては1956年、旧ソ連との間で海上において遭難した人の救助のための協力として協定を結んでいます。
今、家族たちが願うのは一刻も早い行方不明者の発見です。
第1管区海上保安本部警備救難部・横内伸明次長:「ロシアが主張する領海には入っていない。(行方不明者の家族からは)エリアについては広い海域ではないので、調整が済んでもっと広いエリアについて捜索してほしいという要望があった」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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