【知床観光船事故】観光船社長「安全管理規程」違反認める

【知床観光船事故】観光船社長「安全管理規程」違反認める

【知床観光船事故】観光船社長「安全管理規程」違反認める

北海道、知床半島の沖合で観光船が沈没した事故で、3日も不明となっている12人の捜索が行われました。また、運航会社の社長が、国に提出している「安全管理規程」に違反していたことを認めていたことがわかりました。

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献花に訪れた男性
「妻が斜里町出身ということで、献花に絶対行こうということで」

GW中も絶えることなく、多くの人が献花に訪れていました。

札幌から献花に訪れた男性
「献花のために来ました。本当に、早くみなさん見つかっていただければなと、その思いだけです」

観光船「KAZU 1」の沈没事故から11日目。14人が亡くなり、3日も行方のわからない12人の捜索が続けられていますが、新しい手がかりは、見つかっていません。

両親の竹川好信さん(66)と生子さん(62)、弟の有哉さん(33)を失った男性に話を聞きました。

両親・弟を亡くした男性(30代)
「父も母もすごく優しい人。弟はすごくまじめで寡黙で」

両親と弟の最期を少しでも知りたいと、知床で海岸に足を運んだといいます。

両親・弟を亡くした男性(30代)
「(海岸で)水につからせて、入らせてもらうことがあって、足首までだったんですけど、私の想像していたような温度ではなかった。本当に悲しくてしょうがない」

事故を起こした「知床遊覧船」の桂田社長については、何かを隠している印象だと話しました。

両親・弟を亡くした男性(30代)
「説明している内容があやふやだったりして、そもそも物事をあまり知らないとか、何かを隠しているような印象」

ずさんな管理体制が明らかになる中、先週の会見で桂田社長は、「安全管理規程で定められている、提示されている内容があると思うが、守っていたとお考えですか」という記者の質問に対し、「はい」と、「安全管理規程」は守っていたと主張していました。

しかしその後、乗客の家族に向けて、桂田社長名義で配布された文書の「当社(私)の落ち度について」という項目で、「運航基準通りに当社がKAZU 1の運航を行っていれば、より早期に帰港決定するなど事故の発生を回避できた可能性はあったと思います」と回答していました。

「運航基準通りであれば事故は回避できた」として、今回の事故は、国に提出している「安全管理規程」に違反していたと認めていたのです。

その理由として文書に記載されていたのは、「運航ルートで行うはずの定点連絡を怠っていた」ということでした。

知床遊覧船の「安全管理規程」では、ウトロ漁港から知床岬を往復する運航ルート中に、13の地点で「時刻」や「天候」などの定点連絡をしなければいけないと定められていたといいますが、乗客の家族に向けた文書には、「事故当日は上記連絡も記録も行っていませんでした」と記載されていました。

さらに、運航管理者を務める桂田社長は、原則として会社事務所にいる必要があったにもかかわらず、会見では、「その時は、私はいませんでした。病院です」と答えていました。

「私の無責任な対応により重大な事故を発生させた」と文書の中で謝罪している桂田社長。

海上保安庁は、3日も桂田社長の自宅周辺などを家宅捜索し、安全管理に問題がなかったかなど調べを進めています。
(2022年5月3日放送「news every.」より)

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