製鉄所の攻防続く・・・マリウポリ近郊に“集団墓地”※動画視聴の際はご注意ください(2022年4月22日)
ロシアが制圧を宣言したウクライナ東部のマリウポリ。アゾフ海に面する港湾都市として栄えた街の港もすでにロシア側の支配下にあります。
マリウポリの“最後の砦”となったアゾフスタリ製鉄所。プーチン大統領が攻撃中止を指示する数時間前の現地の様子ですが、絶え間なく爆発音が響いています。プーチン大統領の言葉とは裏腹に、その後も変わりはないようです。
ここに留まっている部隊の一つがアゾフ連隊。司令官は取材に対し、ロシア軍の攻撃に変化が起きていると語りました。
アゾフ連隊・ジョリン司令官:「防空壕を破壊する空爆、艦船からの砲撃を受けている。きのうは地上から攻撃されたが、きょう、あすはないだろう。ロシア軍はアゾフスタリ製鉄所への地上攻撃で多数の死者を出しているため、いまは攻撃をやめている」
ロシア軍は兵士に犠牲が出る地上戦はやめて、空からの攻撃に徹するということなのでしょうか。いずれにしても、製鉄所は包囲され、地下にいるとされる市民が外に避難できないことに変わりはありません。ロシアは兵糧攻めにしようとしています。
かろうじてマリウポリを脱出できたとしても、その先の道のりは、平坦ではありません。20日にマリウポリを脱出できたのは、わずか79人。もともと6000人が避難する計画でした。2カ月近くにわたるロシア軍の攻撃を生き抜いてきた人たちです。
マリウポリから避難した人:「(マリウポリは)言葉にできないほど恐ろしい。ロシア人が理由もなく人々を殺す。世界が何の措置もとらなかったらザポリージャも同じことになる。早急に何か措置をとらなければならない」
マリウポリから避難した人:「街のほとんどが燃えて、ママはドアに挟まれ、腕を骨折したけど、奇跡的に生き延びた」
マリウポリから避難した人:「ロシア軍にとってはコンピュータゲームなのでは。ゲームのように建物に照準を合わせて撃つ」
マリウポリでは、街のいたるところに遺体が放置されたままです。街には、遺体を回収する人たちの姿も見られます。そこには『Z』の文字が書かれた軍用トラック。ロシア側が遺体を、どこに運ぶのかはわかりません。ただ、こうした遺体が、多数、埋葬されている可能性が浮上している場所があります。
マリウポリから西に20キロほどの街・マングシュ。ロシア軍の侵攻前から墓地があった場所です。その北側、先月23日には、何もなかった道路沿いの場所に、3日後、無数の穴が現れます。さらに、今月3日、穴は約300メートルの長さにまで広げられました。マリウポリの市議会によりますと、広さは、民間人虐殺の現場となったキーウ近郊のブチャにつくられた集団埋葬地の20倍だといいます。3000~9000人の民間人の遺体が埋められた可能性があるとしています。
マリウポリ・ボイチェンコ市長:「ロシア軍に殺害された住民がトラックで集められている。ロシアによって戦争犯罪が隠されている」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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