野党「もっと真相語るべき」議場騒然…議長に異例の質問　旧統一教会などで論戦(2022年10月5日)

野党「もっと真相語るべき」議場騒然…議長に異例の質問　旧統一教会などで論戦(2022年10月5日)

岸田総理の所信表明演説に対する各党の代表質問が、5日から始まりました。

立憲民主党の泉代表は、旧統一教会との関係について、細田衆院議長に問いかけました。
立憲民主党・泉健太代表：「安倍元総理と統一教会との密接な関係は親子3代にわたり、自民党内では特に“安倍派・細田派”清和会が深く関係を築いてきた。細田議長、あなた自身、その中心人物として、4つの会合への出席、関連団体の名誉会長就任、選挙の支持を得ていたことを認めましたね。あなたが示した1枚紙では、全くの説明不足で、もっと真相を語るべき。議長、答弁していただけませんか」

野党側は、これまで自ら国会で説明するよう求めてきましたが、議長は応じていません。
立憲民主党・泉健太代表：「関連イベントのあいさつで『安倍総理に早速報告したい』と、議長はこのように発言されていましたね。その後の報告はされましたか。改めて、議院運営委員会の場で質疑に応じていただくよう要求しています。議長、それには応じていただけますか」

議事を進行する立法府の長が、自らの問題で追及され、野党がやじを浴びせる異例の事態です。
岸田総理：「各議員は、政治家として多くの方と接し、意見に耳を傾け、自分自身の考えを説明し、ご理解いただく活動をしています。自民党内の特定のグループが、旧統一教会とどのような関係を有したか、一概に答えることは困難です」

本会議後、細田議長は、今週中に追加説明をする考えを明らかにしました。

さらに、泉代表は、山際経済再生担当大臣の更迭を求めました。
立憲民主党・泉健太代表：「統一教会の最高指導者と面会しながら、その事実をひた隠し、判明したら弁明を繰り返す閣僚がいます。総理、山際大臣の辞任を求める厳しい声が高まっています。更迭しないのですか」
岸田総理：「山際大臣については、理解を得られていないのであれば、引き続き、政治家として自らの責任において丁寧に説明を尽くす必要がある」

そして、世論を二分した安倍元総理の国葬について、自民党からもルール作りを求める質問が出ました。
自民党・上川陽子幹事長代理：「今回の国葬儀をめぐり、『日本という国家の分断があらわになった』との海外の報道も見られた。同様の事態を避けるためにも、国葬儀の実施について、何らかのルールを設けるべき」
岸田総理：「まずは、幅広い有識者の方々から、ご意見をうかがい、国葬儀について論点と意見を整理することから始める。今後、内閣総理大臣経験者の国葬儀の実施については、国会との関係など、どのような手順を経るべきか、一定のルールを設けることを目指す」

物価高などへの経済対策についても、与野党から質問が出ました。
自民党・上川陽子幹事長代理：「現在策定中の、総合経済対策においては、現下の円安、物価高騰に十分に対処するため、景気の先行き不透明感を払拭する思い切った措置が必要と考えますが、現下の円安、物価高にどう取り組まれるのか」
岸田総理：「物価高に対しては、家計企業の電力料金負担の増加を直接的に緩和する前例のない思い切った対策を講じます。円安に対しては、インバウンド観光の復活など、円安のメリットを最大限引き出すとともに、企業投資の国内回帰や、農林水産物の輸出拡大など、経済構造の強じん化を進めます」

代表質問の締めくくりは、“世襲”との批判も起きている人事についてです。
立憲民主党・西村智奈美代表代行：「昨日、岸田総理はご自身の長男を政務担当の総理秘書官に起用されました。公私混同との批判を招きかねず、余計なお世話ですが、支持率低下の最中の人事として理解できません」
岸田総理：「秘書官人事について、お尋ねがありました。政権発足から1年という節目を捉え、適材適所の観点から総合的に判断をしたものであります」
[テレ朝ｎｅｗｓ] https://news.tv-asahi.co.jp/a>