専用ドローンも・・・ウクライナへの軍事支援が本格的に アメリカでは何が?専門家解説(2022年4月22日)

専用ドローンも・・・ウクライナへの軍事支援が本格的に アメリカでは何が?専門家解説(2022年4月22日)

専用ドローンも・・・ウクライナへの軍事支援が本格的に アメリカでは何が?専門家解説(2022年4月22日)

ロシア軍の攻撃が東部全土で続いています。アメリカのシンクタンクの分析によりますと、ロシア軍の東部2州への侵攻は、わずかな前進にとどまっているということです。イジューム周辺では、ウクライナ軍が侵攻を阻止していると分析されています。

防衛研究所の兵頭慎治さんによりますと、ロシア軍の狙いは北・南・東3方向からの侵攻とみられます。

19日には、東部ルハンシク州の3市で、ロシア軍の軍用機6機などで住宅地を攻撃したとウクライナ国営通信が伝えています。

ロシア軍は“制圧”したマリウポリから北上するとみられますが、マリウポリの北側も、ロシア軍が制空権を取っているのではないかとみられます。

ただ、北からの侵攻に苦戦中で、対独戦勝記念日の5月9日までに東部2州を攻略するのは難しいのではないかということです。

しかし、5月9日に間に合わせるため、ロシア軍が一気に攻め込むこともあり得るということです。

一方、ウクライナ軍には西側諸国から支援が続々と表明されています。スペインのサンチェス首相は弾薬など装備品200トン、デンマークのフレデリクセン首相は約9000万ドル分の武器支援を表明しました。

そしてアメリカは、新たに8億ドルの追加支援を発表しました。155ミリ榴弾砲を追加で72門を提供するということです。兵頭慎治さんは、155ミリ榴弾砲は戦車より射程が長いため、効果が大きいと分析しています。

さらに『フェニックス・ゴースト(不死鳥の亡霊)』というドローン121機あまりを提供するということです。ウクライナからの要請を受け、東部2州での戦いに合わせて調整したもので、アメリカ国防総省のカービー報道官は「ウクライナ東部でのニーズを満たすもの」と話しています。

◆ウォール・ストリート・ジャーナル東京支局長のピーター・ランダースさんに聞きます。

(Q.ウクライナ東部での戦いは、アメリカではどう受け止められていますか)

日米の報道の違いを強く感じます。アメリカでも当然、戦争の惨状は伝えますが、意外とウクライナ軍が善戦しているという報道も目立ちます。

本来、ロシアは圧倒的な力を持っていて、簡単に勝利できるはずでした。しかし、首都キーウでの決戦でウクライナ軍が勝利したように、東部でも武器の供給次第で、ウクライナが勝利する可能性があります。そのため、武器の供給を増やしているのではないかと思います。

戦争が始まったころは、ロシアの対応を気にしていたところもあります。さらに、アフガニスタンでの教訓もあります。軍事の状況は全然違いますが、アフガニスタンでは20年かけて色んな武器を供給して、訓練もして、アフガニスタン軍が独自に戦えるような体制を作ろうとしましたが、完全に失敗してタリバンが政権を奪還しました。

そのため、ウクライナに武器を供給しても役立つかどうかという議論がありました。今やウクライナ軍は、士気が高く、ロシアに対する戦い方を熟知している軍隊で、武器を供給すれば東部でも善戦できるのではないかとみていて、この戦争のために改良したドローンを供与するなどの動きが出ています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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