製鉄所で何が・・・「攻撃停止命令後も砲撃」証言も ※動画視聴の際はご注意ください(2022年4月22日)

製鉄所で何が・・・「攻撃停止命令後も砲撃」証言も ※動画視聴の際はご注意ください(2022年4月22日)

製鉄所で何が・・・「攻撃停止命令後も砲撃」証言も ※動画視聴の際はご注意ください(2022年4月22日)

 ロシア側はマリウポリを制圧したと主張していますが、ゼレンスキー大統領は即座に否定をしています。そして22日午後、現地で取材するジャーナリストに話を聞くことができました。プーチン大統領が国防相に攻撃停止命令を出した後も製鉄所への砲撃があったといいます。

 そこには、笑顔と思わず涙する人々の姿がありました。

 ウクライナ南部の街、ザポリージャです。

 マリウポリから人道回廊で避難した人々を乗せたバスが目指す目的地です。

 無事避難することができた人々。語られたのは着の身着のままの避難です。

 マリウポリから避難した人:「夜中の1時ごろ、地下室にいたら砲撃がありました。ウクライナ兵が、私たちを落ち着かせにやって来ました。ウクライナ兵は様々な方法で助けてくれて、私の猫も捜してくれました。ほとんど何も持たずに家を出ました」

 とはいえこの日、到着したのはバス3台に乗る79人。6000人を避難させるとしたなかのほんのわずかな人々です。

 マリウポリ市長は、バスが来ないと憤りを隠せません。

 マリウポリ、ボイチェンコ市長:「約10万人の住民が残っている。2日連続で退避を期待し、集まったが数台しか来なかった。90台のバスが来ると発表されたが、実際に来たのは7台です」

 ロシア軍のこんな行動を指摘する人もいます。

 マリウポリから避難した人:「ロシア軍は初日から戦闘機で攻撃して、すべて破壊している。ロシア軍は『アゾフ大隊の仕業』のように思わせている」

 ロシア側が公開した、マリウポリ市内にある病院の映像では、命を救うはずの現場も、容赦ない攻撃にさらされた痕跡が残されています。

 ロシア大統領府・ペスコフ報道官:「ウクライナのナチスが集まったマリウポリがやっと“解放“された。少しずつ普段の生活、住民が自宅に戻れるということです」

 その、マリウポリを制圧したと主張するロシア。ゼレンスキー大統領は、まだ戦う部隊がいると否定しています。

 ゼレンスキー大統領:「マリウポリのほとんどが制圧されたことは理解しています。そして一部にはまだ我々の部隊がいます」

 マリウポリ市長顧問も21日夜、アゾフスタリ製鉄所近くの映像とする動画をアップしています。

 マリウポリ市長顧問のテレグラム:「製鉄所の外の道の戦闘を見ればアゾフスタリ製鉄所はまだクライナの支配下であることが分かります」

 ウクライナ大統領補佐官:「実際には激戦で多くのロシア軍の兵士が死亡し、製鉄所を掌握することができないからだろう」

 気になるのは、プーチン大統領の「攻撃停止命令」が出た製鉄所の人々です。

 ロシア軍に従軍した、中国メディアの攻撃停止命令前とされる映像では、砲撃とともに赤い筒に入れた投降を呼び掛けるチラシを撒いています。

 中国メディアのリポーター:「弾薬の中に入れて爆発する時、チラシが目的地に届くということです」

 降伏勧告をする音声:「あなたの軍は壊滅し、助けは来ない。抵抗しようとするものなら殺害する。生き残りたければ投降し、マリウポリから撤退せよ」

 アメリカのCNNでは、アゾフスタリ製鉄所のCEO(最高経営責任者)が4万人を超える従業員の安否を気にかけています。

 アゾフスタリ製鉄所・メティンベスト社CEO:「3週間ほどの食料品や、水を用意していましたが、今、封鎖が始まって8週間目に入っています。製鉄所で働いていた4万5000人ほどの従業員と連絡が取れていません。できるだけ早く支援を届けたいと思っています」

 バイデン大統領は、制圧に疑問符を投げ掛けています。

 アメリカ、バイデン大統領「マリウポリが完全に陥落したという証拠はまだ何もない」

 マリウポリの近くで撮られたという映像です。製鉄所では何が起きているのでしょうか。

 マリウポリ近郊にいるジャーナリストに日本時間22日午後3時すぎ、匿名を条件として、話を聞くことができました。

 マリウポリ近郊のジャーナリスト:「攻撃停止命令後も砲撃はあった。結構ひどかった。製鉄所は当たり前だが遮断されている。機関銃の銃声も増えていて砲撃の音も大きい」

 人道回廊は機能しているのでしょうか。

 マリウポリ近郊のジャーナリスト:「困難なのはロシア軍がいる検問所を通らないで街を出ることが事実上、不可能だからです。ロシアが支配している場所に行くと、そこからウクライナに行くことはできないからです。正確に言えることは彼らはウクライナへは行かせないということです」

 ブチャを超える惨劇があったことも指摘されています。

 ロシア軍が多数の遺体を埋めたと見られる場所が、新たに発見されました。

 ブチャに作られた20倍の広さがあり、3000人から9000人の市民の遺体が埋められた可能性も指摘されています。

 マリウポリで遺体を回収する映像では、「Z」の文字が書かれた車両が遺体を乗せ走り去りました。どこに運ばれたかは、分かっていません。

 ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「私たちは亡くなった人の正確な数を知らない。ロシア軍が移動式火葬場を持ち込んだからです。占領者たちはブチャの虐殺に対して世界がどう反応したか分かっている。だから今、ロシア人は戦争犯罪の痕跡を隠そうとしています」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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