バイデン大統領「ジェノサイド」を明言(2022年4月14日)

バイデン大統領「ジェノサイド」を明言(2022年4月14日)

バイデン大統領「ジェノサイド」を明言(2022年4月14日)

 アメリカのバイデン大統領が、今回のウクライナ侵攻についてジェノサイドがあったと初めて明言しました。

 アメリカ、バイデン大統領:「独裁者が宣戦布告しジェノサイド(大量虐殺)を行うかどうかで・・・」

 12日、バイデン大統領が演説で使った「ジェノサイド」という言葉が波紋を広げています。

 首都キーウ周辺で、ロシア軍撤退後に発見された多くの民間人の遺体。

 そして、容赦ない都市攻撃で多くの住民が犠牲になるなかでの発言。

 アメリカ、バイデン大統領:「確かに『ジェノサイド』と言った。実際にそうなのか、国際的な判断は法律家に任せるが、私にはそう見えた」

 これは、アメリカ政府としての公式見解なのか、ホワイトハウスの記者会見ではそこに質問が集中。

 ホワイトハウス・サキ報道官:「大統領も言いましたが、ジェノサイドの認定には法的な手続きが必要です。きのうの大統領の発言は、彼が現地の情報を見て感じたことです」

 “法的手続き”。

 「ジェノサイド」は単に大量殺人を表す言葉ではなく、ナチスドイツのユダヤ人虐殺を念頭に1948年、国連によって採択された条約に基づく用語です。

 「国民、民族、人種などの集団を破壊する、意図を持って行われる殺害や虐待などの行為」と定義付けられていて、国際司法機関が証拠をもとに判断します。

 しかし、これまで国際司法機関によって「ジェノサイド」と認定されたのは、カンボジアのポル・ポト政権による、100万人とも200万人ともいわれる国民の虐殺。

 わずか100日余りで、およそ100万人が虐殺されたルワンダなど、わずか3件。

 アメリカ政府は、ロシアの「ジェノサイド」の証拠を収集する調査をサポートするとしています。

 一方で、ロシアは民間人の遺体について「フェイクニュース」だと主張。

 双方食い違う主張。

 なにが虚で、なにが実なのか。

 実はアメリカも、事実と異なる理由で戦争を始めた過去があります。

 ブッシュ大統領(当時):「イラクの武装解除と解放のため、世界を危機から救うため、軍事行動を開始した」

 2003年に始まった、イラク戦争です。

 その時、アメリカはイラクが大量破壊兵器を保有していると主張。

 イラク側は否定していましたが、ついには開戦。

 しかし、イラクの政権が崩壊し、戦闘終結後もイラク国内から大量破壊兵器は見つかりませんでした。

 そして、この戦争に関連し、日本もイラクへの人道支援として自衛隊を派遣、アメリカに協力しました。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

ANNnewsCHカテゴリの最新記事