ロシア軍 マリウポリで“化学兵器”使用疑惑・・・「3回意識なくなる」「呼吸しづらい」【羽鳥慎一 モーニングショー】(2022年4月13日)
ロシアのプーチン大統領が、日本時間12日夜に「作戦の目標は必ず達成する」「ロシアのような大国を孤立させることはできない」などと話しました。こうしたなか、ウクライナの東部に向かうロシア軍の車列が確認されています。大規模な攻撃が迫っています。
■林の中の“ロシア兵”・・・爆発で逃走
林の中に鳴り響く数え切れないほどの銃声。ロシアとの国境に接するウクライナ東部のルハンシク州では、激しい銃撃戦が繰り広げられていました。
ウクライナ軍の兵士:「ロシア軍の士気は低い。私たちを怖がっている」
広い野原の中央を通る一本道。何もなさそうな場所で突然、白煙が上がります。煙が風に流されると、林の中からロシア兵とみられる何人もの人たちが姿を現し、一本道を駆け出します。
その後、2発、3発と続けて爆発が起こります。林から出てきた人たちは、次々と逃げ出していきました。
■東部ドンバス地方に“戦力集結”
ウクライナ軍が反撃を強めるなか・・・。
CNNキャスター:「速報です。ロシアは、さらに戦車や大砲をウクライナに送り込もうとしています。新しい映像です。ロシアの車両が、次から次へとやってきます。ドンバス地方から80キロほどの場所です」
ロシア国内を走行する、何台もの軍用車両。CNNによると、ロシア軍は舞台を再編。ウクライナ東部のドンバス地方に向け戦力を集結させているといいます。
アメリカ国防省・カービー報道官:「ドンバス地方での活動強化に向けた、ロシア軍再編の初期兆候がある」
■マリウポリで“化学兵器”使用か
さらに、ウクライナ側が必死で陥落を阻止しているマリウポリを巡り、衝撃的なニュースがありました。
アゾフ大隊・ビレツキー隊長:「数時間前に、ロシア軍はマリウポリで化学兵器を使用し、攻撃してきた。標的になったのは、アゾフ大隊の基地である、アゾフスターリ製鉄所だ。攻撃の範囲は広くはないが、3人に化学物質の中毒症状がはっきりとみられる」
ウクライナ側が、抵抗を続けている製鉄所で、化学兵器が使われたといいます。被害を訴える人は、次のように話します。
被害を訴える女性:「私は3回意識がなくなって、かろうじて生き残った。歩くことができません」
被害を訴える男性:「防毒マスクを着けるように言われ、着用しましたが、気分が悪くなり、呼吸がしづらかった。何が原因かは分からない」
マリウポリ市議会は、市民に対し、注意を呼び掛けました。
マリウポリ市議会:「軍や市民に対し、有毒物質を使用し、市民らが呼吸不全に陥っている」
■マリウポリ まもなく“陥落”か
長く続くロシア側の攻撃で、街は壊滅状態。マリウポリ市長は、死者が2万人を超える恐れがあると訴えます。
マリウポリ市・ボイチェンコ市長:「何千人もが路上に横たわっていたが、全員を収容することはできなかった。死者は恐ろしい数で、1万人以上だ。2万人以上かもしれない。残念ながら」
ウクライナ側も抵抗を続けていますが、マリウポリがまもなく陥落するのではという見方も強まっています。
■地雷に銃撃・・・多くの市民が犠牲に
北東部にあるウクライナ第2の都市・ハルキウでも戦闘は激しさを増しています。
住民:「一生をかけて家を建てたのに、全部焼けてしまいました」
路上から急いで避難する人々。街中に散乱している地雷の処理は、アパートの目の前でも行われています。
地雷処理班:「地雷はタイマーで爆発します。3時間から40時間後に設定されています。ロシア軍は、これを市民の上に落としたのです」
緑の筒状の地雷。特に目標を定めず、空からばら撒かれた可能性があるといいます。
住民:「この辺りだけでも、10個ぐらいありました。夜中の1時ごろに、口笛を吹いているような音がしました」
このような地雷や銃撃などで、多くの市民が犠牲になっています。
住民:「ここには、軍事的なものは何もありません。2階建ての鳥小屋があるだけです」
■プーチン大統領「他の選択肢ない」
モスクワから5500キロ離れた極東アムール州の空港に降り立ったプーチン大統領。乗り継いだヘリの中で談笑しているのは、ベラルーシのルカシェンコ大統領です。
およそ1カ月ぶりに対面した2人が向かったのは、宇宙基地です。
12日はソ連のガガーリンが、人類で初めて宇宙旅行に成功した記念日で、国威発揚の日でもあります。
宇宙飛行士らに話し掛けるプーチン大統領。質問の時間も設けました。
宇宙基地職員:「ロシアの軍事作戦を支持します。目的が果たされることを望んでいます」
プーチン大統領:「ありがとう。(軍事作戦の)崇高な目的は達成される。我々は人々をネオナチから救い、ロシアの安全を確保するための方策を取った。他に選択肢はなかった」
■プーチン大統領「軍事作戦は計画通り」
視察の後には、ルカシェンコ大統領との会談。その後、2人そろって会見に臨み、ウクライナでの“軍事作戦は避けられなかった”と強調しました。
プーチン大統領:「ウクライナ、ベラルーシ、ロシアは三位一体の民族だ。ウクライナでは悲劇が起きているが、我々には選択肢はなかったのだ。問題は時間だけだった。いつ始まるかという、それだけのことだ」
さらに、予想以上に“軍事作戦”に時間がかかっていることについては、次のように話します。
プーチン大統領:「『作戦をもっと早く終えることはできないのか?』という質問をよく聞く。できますよ。我々の目的は、最小限の損失ですべての目的を達成することです」
プーチン大統領は、強気な姿勢を崩しませんでした。
プーチン大統領:「軍事作戦は計画通り進んでいる。最終合意がない限り、当初の目的を達成するまで、軍事作戦は続けられる」
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2022年4月13日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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