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「国産アサリ」高騰 今後どうなる?・・・“産地偽装”出荷停止 熊本で2カ月ぶり漁再開(2022年4月13日)
輸入アサリを「熊本産」と偽る産地偽装問題を受け、出荷を停止していた熊本県で12日、アサリ漁が再開されました。高騰する国産アサリの価格は、今後どうなるのでしょうか?
■国産アサリ 10粒で400円
都内の鮮魚店の売り場に並んでいるアサリは北海道産で、わずか10個ほど入った1パックで、なんとほぼ400円です。
魚屋「旬」・渡部博店長:「北海道産のアサリに変えまして、ちょっとお高いんですけど。(以前の)熊本県産が100グラム120円ぐらい。北海道産が100グラムで198円です」
今起きているアサリ高騰の理由は、中国産や韓国産などのアサリを産地偽装していた問題が発覚し、今年2月から熊本県産のアサリが出荷停止になったためです。
渡部店長:「正直、前よりは売れ行きは落ちました」「(Q.どのくらい?)半分ぐらいです」
国産アサリの販売数を見ると、去年10月から12月は、産地偽装分を含む熊本県産がおよそ80%を占めています。
この量の国産アサリが、出荷停止となり、市場に出回らなくなりました。
さらに、今は主に、北海道産や愛知県産が流通していますが、偽装アサリを含む当時の熊本県産よりも、元々仕入れ値が1、2割高いといいます。
国産アサリの希少価値が上がったことが、価格高騰の原因だったのです。
30代:「産地は絶対に国産のやつと思って、今までも買い続けていたんですけど。国産を選んでいたのになっていうのはある」
60代:「以前は(アサリを)食べていたんですけど。最近ずっと、産地の問題があって、手が出なくなっています」
高い国産アサリには、手が出ないという人もいます。
50代:「元々、割と中国産とかも買わないと、結局、国産品は高いから。子ども6人と孫7人だから、食費を抑えるためには、どっちかって言ったら、中国産とかも使わざるを得ない」
■熊本で漁再開 安くなる?
そんななか、12日、熊本県では、およそ2カ月半ぶりにアサリ漁が再開されました。
県と漁連は、産地偽装を防ぐため、QRコードで流通を監視するシステムを導入し、出荷再開に漕ぎ付けました。
再開した熊本産のアサリ漁。しかし、これですぐに国産アサリが安くなるわけではないと、専門家は指摘します。
東京海洋大学・勝川俊雄准教授:「愛知県と北海道を足した生産量の1%にも満たないんですね、熊本県産は。全体の量として、非常に低い水準にとどまるので、国産のアサリが安く食べられるということは、今後もしばらくはない」
しかも、熊本県産のアサリはまだ、県内のみの販売で、全国の市場には出荷されないため、しばらく国産アサリの総数は、去年の20%程度にとどまったままとなります。
どうしても、安くアサリを買いたいという消費者のために、外国産アサリの輸入量を増やすことはできないのでしょうか?
去年の外国産のアサリの輸入量は、およそ3万2000トン。そのうち、中国産のアサリは2万6000トンで、80%を占めています。
その中国産アサリと、国産アサリでは、味に違いはあるのでしょうか?築地で、かつての熊本産アサリを扱っていた業者は、次のように話します。
斎藤水産・斎藤又雄統括責任者:「味に関しては、そんなにそん色ないというふうに思っていた。(中国産も)おいしいですよ、身の入りは良いですし」
中国産アサリは、食卓の救世主となるのでしょうか?
東京海洋大学・勝川俊雄准教授:「これまで熊本産として売られていた価格で、(中国から)買うのであれば、業者の産地偽装分のマージンが減る分だけ、中国側からより高く買ってくることも可能になると思うし。輸入量が増えて、過去の産地偽装された熊本産よりは、多少安くなる可能性はあります」
(「グッド!モーニング」2022年4月13日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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