「ブチャ惨劇」広がる非難の声 言論統制モスクワで“無言の抗議”(2022年4月6日)

「ブチャ惨劇」広がる非難の声 言論統制モスクワで“無言の抗議”(2022年4月6日)

「ブチャ惨劇」広がる非難の声 言論統制モスクワで“無言の抗議”(2022年4月6日)

 世界中に衝撃が走った「ブチャでの惨劇」。非難の声が広がりをみせるなか、言論統制が強まるモスクワ市内で無言の抗議です。両手を後ろ手に縛られ、路上に横たわる人の姿が撮影されていました。

 キャスター:「ブチャの惨状はロシア軍の戦争犯罪の動かぬ証拠です」

 連日、ウクライナの状況を伝えるアメリカ、CNN。ブチャでの民間人の殺害がロシア軍によるものか否か・・・。

 記者:「数人が殺害されたものと思われます。ロシアは(民間人の殺害を)否定しているがこの惨状です。(ロシア軍の)塹壕(ざんごう)と戦車が・・・。壁にはVの文字が・・・。侵攻してきたロシア軍が自ら残したサインです」

 真実を明らかにするため世界中が動き出しています。

 イギリス、ジョンソン首相:「ロシアの皆さんは真実や実際に起きたことを知るべきです」

 ロシア語を交えたメッセージを発信した、イギリスのジョンソン首相。

 ブチャでの残虐行為が世界中を震撼(しんかん)させたと指摘し、ロシア国民に向けて「真実を知ってほしい」と訴えかけました。

 イギリス、ジョンソン首相:「VPN(仮想プライベートネットワーク)に接続すれば、世界のどこからでも独立した情報にアクセスできます。そして真実を見つけたなら、それを共有して下さい」

 世界中に伝えられた「ブチャの惨劇」・・・。

 その衝撃は各国で確実に変化をもたらしています。

 インド、ティルムルティ国連大使:「我々はこの殺害行為を徹底的に糾弾し独立した調査を求めます」

 ロシアとの軍事的な協力関係により、直接的な非難を避けてきたインドですが、ブチャでの市民殺害を「深く憂慮すべきもの」と批判し、独立した調査の実施を求めました。

 また、ロシア国内では、衝撃的な画像が公開されました。

 黒いニットの帽子を被った人物が、両手を後ろ手に縛られ路上に横たわっています。

 すべてモスクワで撮影されたとみられるこれらの写真は、「ブチャ・モスクワ」と呼ばれる街頭抗議行動の一部とされ、インターネットメディアで放映されました。

 事実上、あらゆる形での抗議活動が禁止されているロシア。それでも反戦を訴える人たちは、あらゆる形で訴えます。

 時には食料品店の値札も抗議のメッセージに成り得るのです。

 一方、中国は、この惨劇をどう伝えたのでしょうか。

 主に報じられているのは、ブチャでの市民殺害を「フェイクだ」と反発するロシア側の主張。

 アナウンサー:「ロシア国連大使は、ウクライナ軍が4月2日にブチャで撮影した動画を提示し、その中では街中に死者は見えませんでした。死者が映った動画は4月3日に公表したもので、ロシア国連大使は明らかに嘘だと強調した」

 「ロシア寄り」の報道を続ける中国。それは教育現場でも同じです。

 SNS上で拡散された中国のある学校の様子。スライドのタイトルは「ロシアはなぜウクライナに出兵したか」。その下には「ウクライナ政府は腐敗し、経済は疲弊。政府軍とナチスがロシア人を殺害している」など、ロシア政府の主張に沿った表現が並んでいました。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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