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ゼレンスキー氏ロシア非難 ブチャ以外の街も犠牲者多く
ウクライナのゼレンスキー大統領が、国連の安全保障理事会で演説し、「第2次世界大戦後、最も恐ろしい戦争犯罪だ」などと述べて、ロシアを強く非難しました。ウクライナでは首都近郊のブチャだけでなく、他の街の惨状も明らかになってきました。
国連安保理でオンライン形式の演説にのぞんだゼレンスキー大統領。
ウクライナ ゼレンスキー大統領
「ロシアの行動で第2次世界大戦後、最悪の戦争犯がもたらされた」
会議では、多くの民間人の犠牲者が出たウクライナのブチャなどで撮影されたとされる遺体の映像がスクリーンに映し出される場面もありました。
ウクライナ ゼレンスキー大統領
「世界はロシア軍がブチャで犯した行為は目の当たりにしていますが、他の場所で行ったことも見るべきです」
ブチャから北西におよそ20キロの位置にあるボロディアンカです。
AP通信によりますと、ロシア軍との激しい戦闘の末、先月末にウクライナ側が奪還。ウクライナの検事総長は「キーウ州で最悪の状況」としてブチャよりも犠牲者が多いと話しています。
住民
「ここは子供たちの部屋でした。ロシア軍は非道の限りを尽くしました」
また、このアパートからは白い袋に包まれた遺体が運ばれていきます。
警察官
「遺体の数は言えません。アパートの建物に何人いたのかわからないです」
ウクライナの首都キーウ近郊のブチャやボロディアンカでロシア軍が去った後、明らかになった惨状。さらに他の街でも多くの市民の遺体を見たとの証言を得ました。
ウクライナ軍ボランティア ボフダン・ルカシュクさん
「私には非人道的な残虐行為をどう表現したらいいか分かりません」
JNNの取材に応じたウクライナ軍のボランティアを務めるボフダン・ルカシュクさん。
4日、軍に同行してキーウ近郊のホストメリを訪れました。
ウクライナ軍ボランティア ボフダン・ルカシュクさん
「街の入口が崩壊しているのを見ました。あらゆるものが爆撃されていたのです。子どもたちや様々な人の遺体、一番驚いたのは彼らの手が背中で縛られていたことです。全ての遺体が後ろ手に縛られていて、足も縛られていたのです」
遺体の様子は「虐殺」と言うしかないものだったといいます。
また、キーウ近郊には地雷が多く残っていて、犬の死骸や民家の中の枕の下などに仕掛けられた例もあったということです。
ウクライナ軍ボランティア ボフダン・ルカシュクさん
「今も爆発音が聞こえます。友人たちが電話で“ロシア軍はもういないのに、なぜ爆発が続くんだ”と言っています」
一方、こちらはザポリージャの病院。ロシア軍の激しい攻撃が続く南東部マリウポリなどで負傷した人たちが当時の様子や現地の状況を話してくれました。
ウラジーミルさん
「子どもと妻を車からおろして、ちょっと移動してとめて、そしたらロケット弾が車のど真ん中を直撃したのです」
トラック運転手をしていたウラジーミルさん。家族は無事でしたがアクセルやブレーキを踏んできた右足はもうありません。
マリウポリで暮らしていたアレックスさんは、外に出たところロケット弾が落ち、破片が足に突き刺さりました。マリウポリの病院で10日間過ごしましたが、厳しい入院生活でした。
マリウポリで負傷 アレックスさん
「病院食はコップ一杯の透明なスープで、ほとんど食べ物はありませんでした。とてもしんどかったです。病院の窓は割れていてとても寒かったですが、薄い毛布を2枚かぶっているだけでした」
マリウポリについて“厳しい状況にある”と話し、この先を案じています。
マリウポリで負傷 アレックスさん
「街に帰るには長い道のりとなるでしょう。この戦争が終わるといいなと思います。すぐに」
(06日15:38)
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