「成人年齢」きょうから18歳に 刑事事件では実名報道も

「成人年齢」きょうから18歳に 刑事事件では実名報道も

「成人年齢」きょうから18歳に 刑事事件では実名報道も

きょうから法律上の「成人年齢」が20歳から18歳に引き下げられ、携帯電話などの契約で保護者の同意が必要なくなりました。一方で、社会での責任も求められています。

都内の携帯電話販売店には、この日を心待ちにしていた18歳の大学生が…

大学生(18)
「携帯の契約とクレジットカードの契約にきて。きょうから成人年齢が下がるので、早めに作っちゃおうかなと」

きょうから18歳に引き下げられた成人年齢。これまで、携帯電話を契約する際に20歳未満で必要とされていた保護者の同意書は、18歳と19歳では不要となりました。

大学生(18)
「自分の責任でできるようになったのは楽しいところでもあり、気をつけなきゃいけないところだなと思います」

ほかにも、車のローン、クレジットカード、アパートなどを契約する際に保護者の同意が必要なくなります。

一方、新たな法改正を複雑な気持ちで迎える人も…。トレーニングに励む山本聖悟さん(26)。

格闘家 山本聖悟さん
「17歳の時に最初に強盗致傷事件で逮捕されたんですけど。お金をとってしまったっていう。その時に手をだしてしまったので、強盗致傷になってしまった」

少年院を出たあと、企業に就職、今はプロ格闘家として海外でも活動しています。懸念しているのは、成人年齢の引き下げと同時にきょう施行された改正少年法。18歳と19歳は「特定少年」として扱われ、刑事事件の容疑者となった場合の扱いが厳しくなるのです。

逮捕後に家庭裁判所から検察へ原則として逆送される対象は、これまでは殺人など極めて重大な犯罪に限られていましたが、きょうからは強盗や強制性交、組織的詐欺なども対象となります。また、これらの事件で起訴された18歳と19歳については「実名報道」も可能になります。

少年時代に強盗傷害事件で逮捕され、少年院を出て更生を果たした山本さんは、少年犯罪で家族を失い、厳罰化を求める遺族の気持ちを十分に理解するとしたうえで、「実名報道」については懸念があるといいます。

格闘家 山本聖悟さん
「実名報道がなかったから僕は会社に就職できたと思います。失敗したら失敗したで、そこから立ち直ったり変わることって、絶対、人間できると思うんで。(実名報道によって)その少年たちの希望を将来をつぶす可能性があるんじゃないかなと」

山本さんは、罪を償った少年を更生させ、再犯を防ぐためには、元犯罪者として孤立化させることなく、社会復帰ができる環境も必要だと訴えています。
(01日17:07)

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