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【”水俣病”認定訴訟】全員の訴え棄却 熊本地裁
母親の胎内にいた頃や子どもの頃に水俣病におかされたと訴える熊本県と鹿児島県の7人が認定を求めた裁判で、熊本地方裁判所は「当時、高濃度のメチル水銀にさらされたとしても、ほかの病気の可能性が否定できない限り水俣病と認められない」として全員の訴えを退けました。
この裁判は、水俣病が初めて確認された1956年前後に生まれた熊本県と鹿児島県の60代の男女7人が水俣病の認定を求めたものです。
母親の胎内や子どもの頃にメチル水銀におかされた胎児性・小児性水俣病は、不明な点が多いとされ、国の通知でも水俣病に特徴的な症状とされる感覚障害がみられない場合もあるとされています。
このため、生まれた前後にどの程度メチル水銀の影響を受けたかが目安になるとする原告に対して、県は、魚を大量に食べたことを示す客観的な資料が必要としたうえで、ほかの病気の可能性も否定できないと反論していました。
判決で熊本地裁の佐藤道恵裁判長は「当時、高濃度のメチル水銀にさらされたとしても、ほかの病気の可能性が否定できない限り水俣病とは認められない」として7人全員の訴えを退けました。
原告は、控訴する方針を明らかにしました。
(2022年3月30日放送)
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