ウクライナとロシア “二重国籍”を持つ女性の葛藤
ウクライナとロシア、両方の国籍を持つ女性の思いを伺いました。
都内に住むアーシャ・ヤコヴェンコさん。ウクライナとロシアの二重国籍を持ち、その葛藤の中にいます。
アーシャ・ヤコヴェンコさん
「これがウクライナ(青いパスポート)の。これが仕方なくロシア(赤いパスポート)としてもらった」
アーシャさんはクリミア半島・ヤルタの出身。18年前に来日しました。両方のパスポートを持つのは、クリミアが8年前、一方的にロシアに併合されたためです。
膳場貴子キャスター
「今回のロシアによるウクライナの侵攻はどういうふうに見ていますか」
アーシャ・ヤコヴェンコさん
「非常に残酷な行動、犯罪だとしか感じてないです」
アーシャさんは、ウクライナ系とロシア系、双方に親戚も友人もいます。しかし8年前のクリミア編入後、考え方の違いが浮き彫りになる人もいて、今回の軍事侵攻でそれは決定的になりました。叔母の友人からは、こんな言葉まで…。
アーシャ・ヤコヴェンコさん
「“ウクライナ人を殺すのは良かったよ”という話を聞いて、泣きそうになった」
先日、クリミアにいる叔母とのテレビ電話がつながりました。叔母は、政治的なことは話したくないと言いますが、隣にいた友人からは…。
叔母の友人
「ロシア軍による侵攻は、やらざるを得ないことでした。こちらの(プーチン)大統領の提案は、なかなか受け入れてもらえなかった」
アーシャさんは、被害の状況をSNSで発信していますが、友人の中には交流自体を止めてしまった人も出てきています。
アーシャ・ヤコヴェンコさん
「プーチンのせいで友達じゃなくなったってどういうことですか?友達はまだいいとしても、親戚はもっと酷いと思います。今、引き裂かれている家族がものすごく多い。お父さんお母さんが、そっち(ロシア)にいて信じてくれない。クリミア半島の叔母さんも私たちを信じてくれない。本当に家族がバラバラになって破裂している状況です」
(26日14:50)
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