ロシア軍マリウポリの一部制圧か・・・住民1万5000人“強制連行”狙いは?専門家に聞く(2022年3月25日)
ロシアが一部を制圧したと発表したウクライナ南東部の港湾都市マリウポリでは、市民がロシア軍に強制連行されたという情報もあるなど、不安が広がっています。
◆ロシア政治に詳しい法政大学の溝口修平さんに聞きます。
(Q.マリウポリが一部制圧されたという情報をどう見ますか)
溝口修平さん:「マリウポリを制圧すると、アゾフ海沿いのエリアを全て制圧することになるので、ロシアが支配しているドネツク州・ルガンスク州からクリミアまで陸路でつながることができます。ロシアはキエフ制圧がうまくいっていない状況で、戦略的に重要性が高い南東部に対する攻撃を強めている状況だと思います」
(Q.ウクライナ外務省の発表によりますと、マリウポリの住民1万5000人がロシアへ強制連行される危険性があるということです。すでに数千人が連行されたという話もあります。この情報をどう見ますか)
溝口修平さん:「ロシア側からすると、ウクライナ政府によって迫害されている人たちを助けているという形で、国内・国際的にアピールしようとしているんだと思います。また、ウクライナ政府との停戦交渉が続くなか、圧力をかけるために住民の強制連行をしているんだと思います」
(Q.連行された住民の身の安全はどうなりますか)
溝口修平さん:「人権状況が非常に懸念される状況です。ロシア国内向けに『自分たちは助けてもらった』と言わされると思いますが、実際にどういう待遇を受けるか懸念されます」
こうしたなか、ロシアへの制裁は強まっています。
アメリカは追加制裁として、ロシアの下院議員328人、防衛関連企業48社などの資産を凍結すると発表しました。また、EU(ヨーロッパ連合)は、ロシアからの鉄鋼製品の輸入禁止。そして、エネルギー産業への投資や、ワインや宝石など300ユーロ以上の“ぜいたく品”の輸出禁止といった制裁を新たに行っています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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