仕事探すも“言葉の壁”が・・・国内外へ避難1000万人に 難民受け入れの課題は?(2022年3月21日)

仕事探すも“言葉の壁”が・・・国内外へ避難1000万人に 難民受け入れの課題は?(2022年3月21日)

仕事探すも“言葉の壁”が・・・国内外へ避難1000万人に 難民受け入れの課題は?(2022年3月21日)

UNHCR=国連難民高等弁務官事務所は、ウクライナ国内外に避難した人の数が1000万人に上ったと発表しました。

ウクライナとの国境に近いポーランドの小学校には、避難してきた子ども24人を受け入れています。この学校にあるホワイトボードには、ポーランドで有名な歌『不思議な世界』の歌詞が書かれています。
『不思議な世界』の歌詞:絶えずたくさんの悪意にあふれているこの世の中は不思議だ。不思議なのは、人が人を侮辱すること。でも、善意のある人のほうが多いと願いたい。だから、信じている。僕らの力で、この世界が滅びないことを

ポーランド語の教師:「私たちは、この歌詞通りに行動したいと思う。困難なときでも降参しないように、泣かないように」
子どもたちも、そのメッセージをしっかり受け止めているようです。
ポーランドの生徒:「十分に物を持って来られなかったと思うので、物をあげたい。みんなでお金を出し合って、リュックサックをあげたりしたい」
ポーランドの生徒:「言葉を教えてあげて、彼らともっと近い関係を築きたい。支えてあげたい、助けてあげたい。いまは、それが一番、大事」

学校では、ポーランド語の授業を設け、トラウマを抱える子どもはカウンセラーの先生がケアに当たっています。
ジェシュフ第10小学校のアルバート・ムリヤス校長:「この学校はウクライナの子にとって、ある種のシェルター。新たな人生のスタートを切り、ポーランドで生活できる術を与えたい。そして、社会の一員になれるように助けてあげたい」

ラリンさん(13)は、3日前から学校に通っています。
中部チェルカシーから避難・ラリンさん:「(Q.友だちはできたか)クラスのみんなとも仲良くなれた。ウクライナには、いまも友だちが残っている。すべてが良くなることを願っている」

首都・ワルシャワの人口を上回る人々が避難しているポーランド。医療や教育、労働などの面で国民と同じ権利を与えることにしています。

ワルシャワのスタジアムには、長い行列ができていました。ポーランド国内で仕事に就いたり、学校に通ったりするのに必要な個人ID番号を取得するためです。ただ、あまりの人の多さに処理が追いついていません。
ウクライナから避難の女性:「また、あした来る。それでもダメなら次の日、火曜も水曜も来る」

ポーランド・ジェシュフ近郊に住むアグネシカさん(41)は、ウクライナから避難してきた親子4人を受け入れています。次女のダリアさん(15)が、以前、この家にホームステイした縁があったそうです。
4人を受け入れたアグネシカさん:「(Q.この家に家族を招こうと思った理由は)ダリアから娘のマヤにSNSのメッセージが来た。その内容は『いま地下室にいる』『サイレンが鳴っている』『爆発が聞こえる』『食べ物がない』といったもので、私たちにとっては耐え難いものだった」

避難してきた母親のターニャさん(44)は、ポーランドで仕事や家を探すつもりです。ただ、そこにはやはりハードルがあります。
娘3人と避難・ターニャさん:「ポーランド語は読めない。清掃や工場などの仕事をして、安定した収入が欲しい。(Q.いい仕事を見つけるのは大変か)300万人も避難しているので大変」

ポーランドで暮らすことを考えているとはいえ、残してきた家族もいます。故郷への思いは変わりません。
娘3人と避難・ターニャさん:「家に帰りたい。戦争があした終われば、すぐに帰るかもしれない。今は書類を作ったり、仕事を探したりしている。いつ終わるか、わからないから。いつになるかわからないのに、ただ待つわけにはいかないでしょう」

ポーランドを取材した大越健介キャスター:ポーランドに避難してきた人は、圧倒的にお母さんと子どもが多くて、母親たちの話で共通していたのが、「一刻も早く国に帰りたいけど、しかしそれがままならない。仕事を探し、子どもも学校に通わせて自活できるようにしたい」と話していました。国境で取材していたところ、私たちに声をかけてきた親子がいました。娘さんが片言の日本語で話しかけてきたので、少し驚きましたが、聞くと、「漫画が好きで、この際、漫画を勉強するために日本に行きたい」と話していました。「私は、日本の受け入れ体制を調べて連絡する」と、連絡先を交換して別れました。日本も避難民の受け入れの態勢が整備されてきているようです。

日本で受け入れた避難民は、現在、73人(16日時点)です。また、日本政府は、ウクライナから避難してきた人に「90日間の短期滞在」を認めていましたが、15日に「国内で1年間就労できる“特定活動”の在留資格を交付する」ことを発表しました。

報道ステーションの最新の世論調査によりますと、ウクライナからの避難民の受け入れについて、『もっと進めるべきだ』『今のやり方でよい』が、それぞれ46%となっています。

避難民受け入れに対する日本の課題ついて、認定NPO法人『難民支援協会』の石川えり代表理事に聞きました。

石川氏は、「ウクライナからの避難民はほとんどが女性、子ども、高齢者。母国に家族を残していたりする人などが多く、状況に合わせた中長期的な展望を示すことが必要。EUでは緊急措置として『最大3年間、滞在や難民申請』もできるが、日本は、現状『1年間の在留資格』のみです。この期間の延長と難民申請という選択肢も加えたほうがよい」と指摘します。

政府は、宿泊先の提供や生活支援について、「自治体・企業・NGOの支援とのマッチングなどを行っていく」としていますが、石川氏は、「より多くの避難民の受け入れのためには、衣食住や日本語、医療など、最低限の支援は日本政府が積極的に負担するべき」としています。

「今回、日本社会の中で“受け入れ意識”が芽生えました。ミャンマーやアフガニスタンなど“難民”にも、この支援の輪を広げていくことが大事」だといいます。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

ANNnewsCHカテゴリの最新記事