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【ソメイヨシノ】ルーツは上野公園の桜? 新たな研究結果
春の訪れを告げる、桜のソメイヨシノ。そのルーツは「江戸時代後期、東京・駒込にあった旧染井村の植木屋が全国に売り広めた」といわれてきました。しかし、かずさDNA研究所は「上野公園にある4本から、各地に広がったのでは」との新たな研究結果を発表しました。
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東京・上野公園では21日、開花を待ちわびていた人たちが、春の訪れを告げるソメイヨシノを写真に納めています。
その「ソメイヨシノ発祥の地」と言われている場所があります。東京・豊島区の駒込駅前にある石碑には、漢字で「染井吉野桜発祥之里」と書かれていました。
江戸時代後期、豊島区駒込にあった旧染井村の植木屋が、ソメイヨシノを全国に売り広めたと言われてきました。
このソメイヨシノを巡って、「全国のソメイヨシノは、上野公園にある4本から各地に広がったのでは」という新たな研究結果が発表されました。
かずさDNA研究所 白澤健太主任研究員
「全国のソメイヨシノのルーツが、上野公園の4本の木である可能性が考えられます」
どういうことなのでしょうか。そもそもソメイヨシノは、枝をつなぎ合わせる「接ぎ木」と言われる方法で増やされた同じ木のクローンです。ただ、最初の原木がどのように誕生したのか、各地に広がった経緯などの詳細はわかっていません。
ところが今回、千葉にある「かずさDNA研究所」が全国46本のソメイヨシノを調べたところ、「上野公園に咲く1本の木が、ソメイヨシノの原木の遺伝子に最も近い木だ」と発表したのです。
かずさDNA研究所 白澤健太主任研究員
「ソメイヨシノの親などのDNA情報とよく一致しましたので、これが原木に一番近いだろうと」
また、「ソメイヨシノの原木の遺伝子に最も近い木」の近くには、他のソメイヨシノ3本があります。かずさDNA研究所によると、今回の調査で、全国のソメイヨシノの遺伝子の型は6つのグループに分かれることも判明しました。上野の4本の木はそのうち、4つの異なるグループに含まれていました。
かずさDNA研究所は「偶然、4つが上野公園に並んでいるというよりも、この4本が元となって、全国各地に広がっていったと考える方が自然だ」と指摘しています。
かずさDNA研究所 白澤健太主任研究員
「みなさん(ソメイヨシノは) 親しみを持たれる木だと思うんですけど、その誕生が謎に包まれていたわけです。最先端のDNA分析という技術で、ルーツに迫ることができたということで」
「上野公園から全国に広がった」という説について、上野公園の来園者に聞きました。
来園者
「えー、そうなんですか? すごい。初めて知りました」
来園者
「『ここから始まったの』と思いました」
ただ、樹齢が古いソメイヨシノは他にも全国にあり、今後、遺伝子分析を行うなど誕生のルーツを探るとしています。
(2022年3月21日放送「news every.」より)
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