被害「災害級」過去最悪…13人が犠牲に カメラが捉えた!知られざるクマの実態          

被害「災害級」過去最悪…13人が犠牲に カメラが捉えた!知られざるクマの実態          

被害「災害級」過去最悪…13人が犠牲に カメラが捉えた!知られざるクマの実態          

 全国各地でクマによる被害が止まりません。取材班のカメラが現場で捉えたのは、知られざるクマの実態でした。

 連日、各地でクマが出没する異常事態!

 山形県・鶴岡市では住宅の庭にクマがー。

 体長約70センチで、1時間ほど庭にいましたが駆けつけた市の職員が麻酔銃で捕獲。再び市街地に戻ってくる恐れがあることから、駆除されたということです。

 猟友会らが集まり、騒然となったのは富山市内にある、野菜などの直売所。

 「銃を持った猟友会がやぶに入っていきます。猟友会が銃に弾を詰めています」

 隣の茂みにクマが潜んでおり、緊急銃猟が行われました。

 「発砲音です。発砲音がしました」

 猟友会はメスの成獣1頭を駆除しました。

■リンゴを食い荒らす…親子と見られるクマ

 一方、10月から毎日、クマが出没しているというのは群馬県みなかみ町にあるりんご園。

 りんご園オーナー
 「これは、ゆうべ出たのかな、あれフンですね」

 木から落とされ、かじられた りんごの山。

 りんご園オーナー
 「枝が折られると10年ぐらい元に戻らない。そっちの被害がでかい」

 クマの姿を捉えるべくドローンで捜索、すると……。

 「動いているのがそうね、真ん中の」

 草むらを歩く1頭のクマ。りんごを見つけると、器用に両手で押さえて食べ始めます。すると、匂いにつられたのかもう1頭やってきました。専門家によると2頭は親子とみられ、最初のクマがいなくなるとりんごを食べ始めました。その後、満腹になったのか眠りについたクマ。その場所は、民家の近くでした。

 クマの生態に詳しい岩手大学 山内貴義 准教授
 「特に今年はエサがないので引き寄せられて来る。ずっと食べ続けてしまう可能性。冬眠が遅れる可能性もある。こういう所にエサがある、と、
学習する個体が増加すると、来年度以降の出没につながる」

■クマハンターに同行 わなを確認中に…

 記者「お願いします」

 今回、同行したのは北海道・砂川市でクマハンターとして活動をする池上治男さん。

 北海道猟友会砂川支部長 池上治男さん
「箱わなナンバー3を見に来ました。作動していません」

 市からの依頼を受け、設置された箱ワナの確認作業。

 見回りを続ける中で、クマと対面する瞬間が。

 ディレクター
 「めちゃくちゃ大きいですね」

 安全を確保した上で、カメラを向けると……。

 北海道猟友会砂川支部長 池上三治男さん
 「1m50cmはあると思う」

 捕獲したクマは市に渡し、駆除されるといいます。

 この日、クマは別の場所でも。警察官も出動していました。

 シカの死骸があるということは、向こうで倒したということ。

 しかし、周囲で見つからず移動しようとした時。

 池上さん「そこにいるってこと?今?」
 警察官「今の話なので」

 そこで見つけたのは。

 ディレクター
「クマがシカを食べています」

 探していたクマを発見。子グマです。

 Q:親グマが近くにいる可能性も?
 池上さん「親は林に隠れているかも」

 より危険な親グマが近くにいる可能性があるといいます。

 Q:すぐ駆除することはできない?
 池上さん「できない」

 周りに建物などがあるためハンターも銃をすぐに撃つことはできません。

 自分の獲物を取られないようにシカを埋めるような行動も。

 これは「土饅頭(どまんじゅう)」といって、人里で見られるのは珍しいといいます。

 その後、市の職員やハンターが対応し、クマは餌のシカを置いて山の方へと去って行きました。

 北海道猟友会砂川支部長 池上治男さん
 「保護すべきものは保護するし、駆除しなきゃいけないものはやむを得ず駆除する。地元に密着しているハンターは住んでいる農家の人や地域住民の安全願っている」

■北海道や東北だけれはない 大阪でも報告相次ぐ

 クマの出没は大阪府でも。

 今年度の目撃情報は過去24年で最多の19件にのぼり、府北部の豊能町や能勢町、高槻市を中心に報告が相次いでいます。

 大阪府・吉村洋文知事
 「こういったものを持って山に行くときは、クマに警戒をお願いしたい」

 関西でも増えるクマの目撃情報。

 来週には、警察によるライフル銃でのクマの駆除も開始へ。対策は新たな局面を迎えようとしています。

 林道をゆっくりと歩くクマ。

 5日夜、富山県・砺波市に設置されているAIカメラがとらえた、クマの様子です。

 富山市では、住宅近くの畑や道路に、クマとみられる足跡も……。

 住民「こんな近いところで初めて(足跡)見るので怖いです」

 環境省は6日、クマによる人身被害の発生エリアについて今年7月~9月は7割以上が市街地や公園などの「人の生活圏」だったと発表。

 今年、秋田県鹿角市で捕獲されたクマの数は、293頭に。

 私たちの生活への影響も日に日に大きくなっています。

 会場アナウンス
 「クマの出没が相次いでいることとし、競技場内でのレースとなります」

 高校駅伝の東北大会では当初、公園周辺のコースを走る予定でしたが、陸上競技場内のトラックを周回する形で開催されることに。

 “襷をつながない”異例の駅伝となりました。

■クマ被害の犠牲者は過去最悪の13人 国の対応は

 今年度の全国のクマによる死者数は“過去最悪”の13人。(環境省、5日時点)

 そのうち12人は北海道と東北で確認されていて……。

 6日、その知事らが集まった会議で「クマ対策」のための国への提言をまとめました。

 山形県 吉村 知事
 「捕獲の担い手、猟友会も高齢化している。中長期的な視点でしっかりと提言するのがよいと」

 北海道 加納 副知事
 「明日環境省に要望に行く。自衛隊と自治体の連携体制を構築していただきたいと話そうと」

 また、全国最多の5人が亡くなっている岩手県の副知事は、6日、環境省を訪れ、クマ被害の防止対策への支援を要望。

 岩手県 佐々木 副知事
 「現場では大変苦労しながら対応しているので、是非ともご支援賜ればとよろしくお願い致します」

 各地で進む、クマ対策。

 警察庁は来週木曜日から秋田県と岩手県でクマが生活圏に出没しハンターが間に合わない時などに、機動隊の警察官がライフル銃を使って駆除する運用を始めるとしました。

 6日から「銃器対策部隊」を現地に派遣。出没地域でハンターに同行したり特性を学んだりして準備を進めるということです。

■物流や郵便にも影響…配達が遅れる可能性も

 物流業界も“クマ対応”に追われています。

 日本郵便は、クマが出没している地域では、原則として午後5時以降、バイクや自転車での配達業務を見合わせる方針を明らかにしました。そのため、郵便物の配達に遅れが生じる可能性があるとしています。

 ヤマト運輸では、各地の営業所がクマよけスプレーなどの対策グッズの配備をさらに拡充できるよう、社内の環境を整備。

 佐川急便では、従業員向けのホームページに出没情報を掲載するなどして、注意を促しています。

 全国でクマによる人的被害が“過去最悪”を上回るペースで増えるなか、大阪でもツキノワグマの出没情報が増加しています。クマとの遭遇を避けるため大阪府は、山に行く際、クマ鈴の携帯や不要な柿の木の伐採などを呼びかけています。
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