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注文を間違える喫茶店『だんない』間違えても「気にしない」店員は認知症者 共生へ自治体も対策
普通の喫茶店とはちょっと違うこのお店、注文を間違える喫茶店「だんない」。
「だんない」は丹波地方の方言、意味は「気にしないで」。
働くスタッフは認知症の当事者ら。注文などで”間違い”があっても、お客様にあたたかく受け入れてもらう喫茶店です。
兵庫県丹波市にある不定期に”開店”するこの喫茶店、スタッフは認知症の当事者らが2人から3人、皆、弾けるような笑顔で働いています。
注文を間違える喫茶店「だんない」実行委員長の法橋聡さん
「わちゃわちゃ楽しくやっている。こういった場所自体が、その方、ご家族と地域の方が触れ合う場所を作りたいと思って始めた。母が認知症20年選手で認知症ベテランなのですけど、人と一緒に何かやるとか、そういう体験をいっぱいさせてあげたかった。そういうのを(自分の母親には)しないまま来てしまった」
喫茶店は地域の人の協力もあって運営しています。地域と認知症の当事者、その家族が安心して触れ合える機会を作っています。
法橋さん
「地域包括支援センターの皆さんが、(喫茶店が終わった後)家族とか本人の後フォローをしてくれる。どうでしたとか、その後調子はどうです?というフォローをずっとやってくれている。無理ないところで参加できるように、(行政が)しっかりと密にフォローをしてくれている。専門職の方の素晴らしいところですね」
認知症を当事者だけでなく、周囲も受け入れ、共に生きて行ける社会を目指して、地域から取り組みは始まっています。
法橋さん
「一番ベースとなるのは異質な方を排除しない。皆の街として暮らしていくような街をつくる。そういうこと自体が認知症に限らず、色んな事について大事なんじゃないかな。その中の一環として、こんな場所あるのかなと」
認知症の人を支える取り組みは、自治体でも。
京都市は、認知症の基礎知識や家族向けの情報をまとめたガイドブックなどを発行しています。
担当者は、認知症の人が安心して外出できるような地域のネットワーク作りが大切だと話します。
京都市地域包括ケア推進担当課長 岡克彦さん
「認知症になられた方は、家に閉じこもりがちなんですよね。人に迷惑をかけたくないとか、警察のお世話になりたくないという思いがあるので。地域の見守り体制を構築することで、安心して外出できるような環境作りを今、力を入れている」
また、京都市は月額1500円でGPS端末を貸し出し、居場所を知らせるサービスも行っています。
超高齢化社会を迎え、誰もがなる可能性のある認知症。住み慣れた街で安心して暮らす為の対策が今、社会に求められています。
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