あだ名は「お利口さん」・・・ロシア側スパイ“処刑”か 停戦協議で“不可解行動”も(2022年3月8日)

あだ名は「お利口さん」・・・ロシア側スパイ“処刑”か 停戦協議で“不可解行動”も(2022年3月8日)

あだ名は「お利口さん」・・・ロシア側スパイ“処刑”か 停戦協議で“不可解行動”も(2022年3月8日)

 「人道回廊」の設置を巡り、両国の駆け引きが続くなか、驚きのニュースが報じられました。

■ウクライナ交渉団にスパイ・・・処刑か

 英メディア「ザ・サン」:「スパイが処刑された」

 先月28日の1回目の停戦協議に、ウクライナ側の代表団の一員として参加していた、黒いかばんを手にした大柄な男性、デニス・キレフ氏です。

 ウクライナ政府は5日、このキレフ氏が死亡したと発表しました。

 所属していたウクライナ国防省は、キレフ氏を称えるようなコメントを発表したものの、死因については明らかにしませんでした。

 ウクライナ国防省:「彼らはウクライナを守り、死亡した。彼らの活動によって、私たちはさらに勝利に近付いた!」

■1回目の停戦協議で“不可解な行動”

 そうしたなか、ウクライナの国会議員がある秘密を暴露しました。

 ウクライナ議員テレグラム:「デニス・キレフは、ウクライナ情報局に逮捕される時に、殺害された。彼には、国を裏切ったという疑いがあった」

 国防省の職員でありながら、国を裏切ったと指摘されたキレフ氏。実は、ロシア側のスパイだったというのです。

 実際、1回目の停戦協議に出席した際にも、不可解な行動を取っていました。

 部屋に、4番目に入ってきたキレフ氏。テーブルの中央に座った国防省トップのすぐ隣の席に座ろうとしますが、後ろから別のメンバーに引き止められます。

 結局、一番端の席に座らされました。

 そして、後から判明したところによると、そもそもこの停戦協議の出席者リストに、キレフ氏の名前はなかったといいます。

■武器情報提供か・・・あだ名“お利口さん”

 ウクライナメディアによると、国内の複数の銀行で重役を務めていたこともあるというキレフ氏。先月中旬の時点で、ロシアのスパイの疑いがあると報じられていました。

 ロシア情報局に、ウクライナが購入した武器の情報を提供。ロシア側からは“お利口さん”というあだ名で呼ばれていたといいます。

 なぜ、スパイ疑惑が持ち上がっていたキレフ氏が、停戦協議の場に参加できたのでしょうか。ウクライナ国内でも、疑問が指摘されています。

■中国・フランス・アメリカにも動き・・・

 混迷を極める情勢に、国際社会も動きを見せています。

 中国の王毅外相は、7日に開いた記者会見で欧米各国を牽制(けんせい)しつつ、次のように述べました。

 中国・王毅外相:「和解を促すために、必要な時には、国際社会とともに、必要な仲介を行う。大規模な人道的危機を防がなければならない」

 フランスのマクロン大統領は、テレビのインタビューで、8日に中国の周近平国家主席、ドイツのショルツ首相との電話会談を行うことを明らかにしました。

 一方、アメリカのオースティン国防長官は、NATO(北大西洋条約機構)の防衛強化のために、アメリカ本土からおよそ500人を増派する命令を出したということです。

■月明かり下で語らう「恋人たちのうた」

 防空壕(ごう)でヴァイオリンを奏でるのは、キエフ在住の女性。月明かりの空の下に出て、語らう「恋人たちのうた」です。

 キエフ在住の女性(ツイッターから):「彼らが私たちを空爆する間、私たちはこうしている」

(「グッド!モーニング」2022年3月8日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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