旧東洋ゴム工業の歴代幹部らに損害賠償の支払い命じる 免震偽装問題で株主代表訴訟 大阪地裁

旧東洋ゴム工業の歴代幹部らに損害賠償の支払い命じる 免震偽装問題で株主代表訴訟 大阪地裁

旧東洋ゴム工業の歴代幹部らに損害賠償の支払い命じる 免震偽装問題で株主代表訴訟 大阪地裁

2015年、旧東洋ゴム工業(現在のトーヨータイヤ)が免震ゴムの性能を偽装していたことが発覚した問題で、株主が歴代の幹部に対して損害賠償を会社側に支払うよう求めていた裁判で、大阪地裁は26日、株主側の訴えを認め、合計約1億5800万円の損害賠償の支払いを命じました。

 判決で大阪地裁は「免震ゴムは人の生命を危険にさらすものであり、その評価はより慎重に検討することが求められ、報告があった時点ですぐに出荷停止の判断をするべきだった。また、速やかに公表・報告を行わなかったことによる会社への信用の失墜の程度は大きいと言わざるを得ない」と指摘しました。

 認められた支払いの内訳は、元取締役2人に対し、出荷停止の判断をしなかったことについて約1億3800万円、2人を含む元社長ら計4人に対して、速やかに公表しなかったことについて2000万円です。

 トーヨータイヤ(旧東洋ゴム工業)は「元取締役の責任が認められたことは会社として重く受け止めています。当社は同問題のあと、経営体制を刷新しガバナンス強化・コンプライアンス順守に取り組んできました。引き続き、徹底を図っていく所存です」とコメントしています。

■不正は約20年間にわたり…

 旧東洋ゴム工業は1996年以降の約20年間、製造・納品した免震ゴムの性能データの数値を法律で定められている国の基準に適合するよう改ざんしていたことが明らかになっています。

 不正が行われた免震ゴムは全国各地のマンション、病院、学校や庁舎など150棟以上で使用され、中には不正の疑いを会社が認識した後に販売されたものもありました。

 問題が発覚した2015年度の決算では、製品の取り換え費用などで約467億円の特別損失を計上し、その後も多額の特別損失を計上し続けました。

 兵庫県に住む80代の株主の男性は、「社内の会議で不正の報告がされたにもかかわらず対策を講じずに発覚するまで不正を続けた。不正行為が行われない体制を構築してこなかった企業風土が問題」と指摘したうえで、歴代の社長や役員ら16人に対し計24億円を会社側に支払うよう、株主が会社に代わって裁判する「株主代表訴訟」を起こしました。

 これまでの裁判で、歴代社長ら側は争う姿勢を示し、一部の社長らは不正の報告は受けなかったと主張していました。

 その後、株主側は16人のうち12人への訴えを取り下げ、残る4人に対し、不正の可能性を認識した後も出荷する判断をし続け公表する義務を果たさなかったとして4億円の損害賠償の支払いを求めて、裁判を続けていました。

 この問題をめぐっては、大阪府警が旧東洋ゴム工業の元社長ら18人を書類送検し、そのうち枚方寝屋川消防組合の新庁舎に免震ゴムを納入する際、基準を満たしているというウソの書類を作成し施工業者に提出した不正競争防止法違反の罪で子会社の東洋ゴム化工品のみが法人として起訴されました。2017年に刑事裁判で罰金1000万円の有罪判決が言い渡されました。

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