避難所に居酒屋 長引く避難生活で被災者の“心のケア” 地元バスケチームが炊き出し【もっと知りたい!】【グッド!モーニング】(2024年1月25日)

避難所に居酒屋 長引く避難生活で被災者の“心のケア” 地元バスケチームが炊き出し【もっと知りたい!】【グッド!モーニング】(2024年1月25日)

避難所に居酒屋 長引く避難生活で被災者の“心のケア” 地元バスケチームが炊き出し【もっと知りたい!】【グッド!モーニング】(2024年1月25日)

 能登半島地震で石川県七尾市の避難所となっている体育館の2階に、居酒屋がオープンしました。営業時間は毎晩1時間に限られますが、被災された方の心の拠り所となっています。

■「心のケア」居酒屋語ろう亭 避難所に誕生
 
 夜8時、続々と人が集まってくる場所があります。居酒屋語ろう亭は、避難所の中に特別に作られた酒場です。
 
 避難所となっている七尾市田鶴浜体育館の2階会議室で、夜8時から9時の1時間だけ、毎晩開店しています。メニューは日替わりで、料理も酒も200円均一。15席ほどの店を取り仕切るのは、原島敬之さん(62)です。
 
原島さん
「(Q.きょうのメニューは?)きょうは湯豆腐。厚揚げをここで焼いて食べていただくのと、鶏のしょうが焼き」

常連客
「めちゃくちゃうまいです」
 
 地震から3週間が経ち、この避難所では電気や水、ガスなどがようやく復旧してきました。一方、「長引く避難所生活による精神的な負担も減らしたい」と先週末に居酒屋をオープンしました。
 
原島さん
「避難所で居酒屋なんて、普通はどうかなと思うんですけど。でも、やっぱり“心のケア”。これが大事なので」

■心のオアシス「話ができるだけで幸せ」 

「語ろう亭」の常連客 川元信治さん(48)
「(Q.小さい子がいると大変?)みなさんには、いろいろね。『こんな小さい子なのに、かわいそうだね』って言われるけど。こういう場で人が常にいて、小学生とか中学生が遊んでくれるので、すごく楽しくて、みんな仲良くしているので。良かったかなと思います。すごくいいですね。環境として」
 
 避難所で生活している川元さん一家は、居酒屋の常連客だといいます。七尾市の自宅が被災し、職場である水産加工会社も営業ができない状態が続いています。
 
川元さん
「こっちの方は母親の部屋なんですけど、このタンスが地震の時、全部倒れていたので」
 
 川元さんにとって、居酒屋語ろう亭は心のオアシスだといいます。
 
川元さん
「(Q.居酒屋での時間はどう?)重要ですね。やっぱり町には人がいないので、ああいう場所(語ろう亭)で話ができるだけで幸せかなと思う」

■避難所居酒屋 Bリーグ金沢武士団社長が発案
 
 人々の心の拠り所となっている避難所居酒屋。実は、この避難所で炊き出しも行っている居酒屋の大将・原島さんにはもう一つの顔があります。バスケットボールB3リーグ・金沢武士団のアドバイザーなのです。

 普段、練習拠点として使っている田鶴浜体育館が避難所となったため、「地元に恩返しがしたい」と、地震が起きた直後から炊き出しなどを行っています。避難所で暮らす人たちも、現役選手たちとの触れ合いを大いに喜んでいます。
 
地元住民
「うちはやっぱりちょっと住めなくて」
「(Q.そのなかで、温かいものは?)最高だと思いますね」
「心もあったかい」

地元のバスケ少年
「一番乗りでもらいました。いつもと違うおいしさです」
「(Q.将来の夢は?)NBA選手」
 
 地元でバスケをしているという少年も、憧れの選手と兄弟のような仲になりました。チームが大切にしているのは、人との絆です。
 
金沢武士団 田中翔太キャプテン
「こういう機会もあまりなかったので、子どものように可愛がってもらったので本当に感謝してます」

 地元の人とのつながりを保つために、金沢武士団の中野社長が発案し、原島さんと共に避難所居酒屋を作りました。

金沢武士団 中野秀光社長
「皆さん車の中で、みんなに悪いかなと思って。こっそり(酒を)飲んでる方もいるだろうし。やっぱり、吐き出すというか、(言葉の)キャッチボールもとても大事だなと思ってます」
 
原島さん
「『半月、お酒飲めなかったけど、飲めておいしかったよ』『ゆっくり、きょう寝られるよ』とか。やったことをみんな喜んでくれるんで、やりがいがありますよね」
 
(「グッド!モーニング」2024年1月25日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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