今年の日本経済の浮沈は…「賃上げ」は物価上昇を上回るか?【スーパーJチャンネル】(2024年1月20日)
今年の日本経済の鍵は「賃上げ」にあるとみられています。来週から春闘が始まるのを前に、物価上昇を上回る賃上げが実現できるのか取材をしました。
■物価上昇を上回る賃上げ 実現は?
街の人から聞こえるのはお馴染みの言葉“物価高”です…。
年金暮らしの夫婦(70代)
「物価上がってますね。かなり厳しくなっています」
19日、総務省が発表した値動きの大きい生鮮食品を除く消費者物価指数で、年間の平均が前年より3.1%上昇する高い伸び率となりました。3%を超えるのは第2次オイルショックの影響があった1982年以来、41年ぶりです。そんな物価高に対して“助け”になるのが賃上げです。
IT企業社員の共働き夫婦(30代)
「(Q.何%上がってほしい?)10%」
アパレル業界 子ども3人の父親 会社員(36)
「2~3割増えたらいいですよね。モチベーションは上がるんじゃないですかね」
夫(40代)
「あと5万円ぐらい上がってくれたらいいかな」
妻(50代)
「確かに」
■賃上げの声 大手企業トップからも
岸田総理は「物価上昇を上回る所得増を実現しなければならない」と話していて、大手企業のトップからも次々と賃上げの声が飛び出しています。
三井不動産 植田俊社長
「今年は10%目指したいと」
野村証券 奥田健太郎社長
「入社3年目までの人たち中心ですけれども、ベアも含めまして16%の賃上げ」
また、第一生命は新卒社員の初任給をおよそ16%アップし、27万6000円から32万1000円にする方針を固めています。政府も財界も賃上げの“大合唱”。
■一方で中小企業の賃上げは
その一方で、中小企業にとって物価高での賃上げは大変です。社員、パート合わせて従業員およそ220人を抱える東京・練馬区のスーパー「アキダイ」。仕入れ値の高騰など、物価高に苦しみながら賃上げしています。
アキダイ 秋葉弘道社長
「頑張って成績の上がった人に、よく頑張っている人に、成長した人に(賃上げをして)あげたい」
6年目社員の久保田さん。評価されるのはうれしいと話します。
6年目社員 久保田憲泰さん(56)
「頑張っているなりに評価されて給料が上がるんでしたらそれに越したことはないと思う」
30年働くパートの真鍋さん。働くモチベーションになるといいます。
30年働くパートタイマー 真鍋秋子さん(66)
「(Q.あとどれくらい給料が上がったら助かる?)今(時給が)1000円ちょっとやっといって、上がれば1500円は欲しい」
物価上昇が賃上げを上回るには、中小企業が鍵になりそうです。
第一生命経済研究所 首席エコノミスト 永濱利廣さん
「物価上昇を賃上げが上回るためには、春闘賃上げ率が大・中小企業の平均で4%くらいいかないと難しいのかなと。大企業はいく可能性はあると思いますが、中小企業はそこまで難しい可能性があるので、今年は物価上昇を賃金が上回る可能性というのはそこまで高くない」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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