“3秒の犯行”電車で寝る人の高級時計盗む…コロナ収束で『仮睡盗』急増【報道ステーション】(2024年1月18日)

“3秒の犯行”電車で寝る人の高級時計盗む…コロナ収束で『仮睡盗』急増【報道ステーション】(2024年1月18日)

“3秒の犯行”電車で寝る人の高級時計盗む…コロナ収束で『仮睡盗』急増【報道ステーション】(2024年1月18日)

JR山手線で去年6月、寝ていた男性から100万円相当のロレックスを盗んだとして、男2人が逮捕されました。犯行時間はわずか3秒。警視庁は、2人が偶然、現場で出会って協力する『即興型』の犯行とみて調べています。

◆電車で“寝る乗客”がターゲット

逮捕されたのは、実行役とされる樋口遼哉容疑者(25)。居住地は東京・中野区です。そして、もう一人は見張り役とされる、小島一輝容疑者(36)。愛知・一宮市に在住で、愛知県で逮捕され、東京に移送されました。

住む場所も年齢も違う2人が犯行に及んだとみられているのは、終電間際の山手線内でした。去年6月13日午後11時半すぎ、被害者の男性(30代)は、知人との飲み会を終え、池袋から山手線に乗りました。上野・東京方面の外回り。そして、電車は新橋を過ぎ、浜松町へ向かっているところでした。

捜査関係者によると、眠り込んでいた被害者の隣に実行役が座り、見張り役が、その向かいに座りました。そして、被害者が左腕にはめていたロレックスの時計を取ったといいます。わずか3秒の犯行とみられています。

容疑者は2人とも浜松町駅で降りていて、実行役が盗んだ時計を見張り役に渡す様子が、防犯カメラに映っていたということです。被害者の男性は、終点の大崎で電車を降りた時に初めて、腕時計がなくなっていることに気付いたということです。

◆コロナ収束で“仮睡盗”が急増

介抱を装ったりして近付き、反応を見ながら金品を盗む手口を『仮睡盗(かすいとう)』といいます。今回の被害者と同じく、去年、大崎駅で仮睡盗の被害に気付いた女性に話を聞くことができました。

山手線で盗難被害に遭った女性(20代)
「駅員に起こされて、改札を出ようとした際に、かばんの中から財布がないと気付いた。買ったばかりだったこともあり、ショックだった。クレジットカードが不正利用されていた。30万円ぐらいの金額」

東京都では、こうした仮睡盗の被害が、コロナが5類移行した去年は、おととしに比べて3割ほど増えています。その半分以上が電車内で起きています。

今回の盗難品と同モデルを所有する男性
「飲んだ帰りで、ぐっすり寝てたらやられちゃうかも。(Q.犯行自体がわずか3秒)3秒?ちょっと信じられない。3秒で外してスッて抜かれた…ちょっとびっくりですね。自分で外すのも3秒ぐらいかかりそう」

◆偶然会った?2人の接点は

今回の事件をめぐっては、気になる情報があります。それは、2人の容疑者が車内で偶然会った可能性があるということ。2人は互いの顔や電話番号を知っているものの、直近の通話記録はなかったといいます。

実際、実行役は代々木で、見張り役は新大久保から別々に乗っています。2人は容疑について、ともに黙秘していますが、警視庁は、2人が事前の計画なしに、阿吽の呼吸を取りながら犯行に及んだ『即興型共犯事件』の可能性も視野に捜査しています。

◆“3秒の犯行”高騰する腕時計

犯行時間わずか3秒で盗まれたロレックスの時計。同じモデルを見せてもらいました。ダイビング用ということで、ロックが二重になっているといいます。

宝石広場渋谷本店 荒井敏店長
「不慮の事故で、海の中で外れてしまって、なくしてしまうことがないように徹底されている」

慣れていれば自分で外すのは難しくないそうですが…。

宝石広場渋谷本店 荒井敏店長
「自分の腕で外すのと、人の腕から外すのは全く勝手が違うので、それを3秒で行うとなると、本当によく見て、じっくり頭の中で考えて、シミュレーションして盗ったのかなと」

今回の事件で盗まれたのは、時価100万円相当とされています。ロレックスの時計といえば、仮面をつけた男らが銀座の店に堂々と押し入って盗んだり、偽の時計と本物をすり替えたりする事件が相次いでいます。新品・中古ともに、価格が年々上がっていることが背景にありそうです。

ただ、事件が起きれば、盗難品のリストが店に共有されるため、買い取ることはありません。

宝石広場渋谷本店 荒井敏店長
「簡単に換金できるイメージがあるが、決して実際はそうではないと覚えておいていただきたい」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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