極寒での停電“孤立”続く地域も 今季最強寒波の影響【サタデーステーション】(2023年12月23日)

極寒での停電“孤立”続く地域も 今季最強寒波の影響【サタデーステーション】(2023年12月23日)

極寒での停電“孤立”続く地域も 今季最強寒波の影響【サタデーステーション】(2023年12月23日)

『午後7時の上越妙高駅前です。降り積もった雪は私のひざ下くらいまであります。グッと冷え込んできて、いまもしんしんと雪が降り続いています』(報告・仁科健吾アナウンサー)

平年の4倍以上の積雪となっている新潟県上越市では、23日も朝から断続的に雪が降り続いていました。

上越市民
『年内でここまで積もるということは少ないですね』

『対向車線で車が一台傾いたまま停車しています。側溝に外れてしまったんでしょうか、車が大きく傾いたまま停車しています。コーンがおかれていて、そのままになっていますね。こちら側のタイヤが浮いてしまっていますね』(報告・仁科健吾アナウンサー)

スリップによるものでしょうか。車のすぐ後ろの路面は凍結しているのが確認できます。

今シーズン最強の寒波によって、市民生活に深刻な影響をおよぼしていたのが停電です。

関沢マサさん(89)
『こんなに一度に降ったの初めて』

上越市で60年以上、暮らしている89歳の関沢さん。けさ突然、電気が止まったといいます。

関沢マサさん(89)
『今ね、電気ないけん、ストーブ焚いてさ。寒いからさ』

窓の外は雪の塊で塞がれ、わずかな光しか入ってこない中、石油ストーブの前で寒さを凌いでいたといいます。すると取材中に…

関沢さん『あっ電気きた』
仁科アナ『今、音がなりましたね』
関沢さん『冷蔵庫ついたもん』
仁科アナ『電気つけてみましょうか』
関沢さん『ついた』
仁科アナ『よかったよかった』

東北電力によると、上越市内では22日から各地で停電が相次ぎ、一時、1000軒以上にのぼったといいます。

石川県輪島市では…

「こちらの道路が輪島市の一乗地区へつながる一本道です。一乗地区へこの道以外にアクセスする道路がなく、今でも孤立状態が続いているということです』(報告・小田原寛)

輪島市によると、23日午後9時の段階で、9地区97世帯で孤立状態が続いています。

■東京も今季最低の0.1℃

一方、東京・お台場では、クリスマスの音楽と連動した花火が夜空を染めました。わずか5分間のショーでしたが、多くのカップルがカメラを向けていました。

花火を見に来たカップル
(Q.カメラを持っていた手は?)
『冷たいです』『真っ赤です、超冷たい』

関東では23日、およそ9割の地点で最低気温が0℃を下回る冬日となり、今季一番の冷え込みとなりました。

■クリスマス直前 宅配寿司に影響

『車も雪で覆われています。かなり強い風が吹いています。歩行者の方も風でなかなか前に進めていない状況ですね』(報告・富樫知之ディレクター)

この一週間、大雪と強風に悩まされ続けたのが、北海道留萌市です。

『これバス停ですかね?バス停も高く積みあがった雪で埋まってしまっています』(報告・富樫知之ディレクター)

留萌市は19日までの72時間降雪量で観測史上最大の118センチを記録。平年の4倍ほどの“ドカ雪”となりました。23日現在でも除雪作業が間に合っておらず、バスは7日連続で一部が運休。再開の見通しも立っていません。住民は午前4時ごろから除雪作業に追われていました。

留萌市民
『1日7時間くらい(除雪を)やっている。1、2日なら大丈夫だけど、6、7日やっているので…』

そして、この日はクリスマス直前の土曜日。大きな影響を受けていたのが、北海道最大の宅配寿司チェーン「札幌海鮮丸」です。留萌店では、23日だけで51件の配達注文がありました。

「札幌海鮮丸」の配達員『これ道なりにまっすぐ行けば店に着くの』
富樫ディレクター『(交通整理をする人が)「×」って今やってますね』

迂回や片側通行を繰り返す必要があり、配達には普段の倍近い時間がかかっていました。そのため、注文を受ける際には普段と違うやりとりが…。

「札幌海鮮丸」留萌店 熊谷雄二オーナー
『容器ですが、「回収用」と「使い捨て」を選んでいただいているんですが、(回収用だと)道路状況によって回収に行けなかったりしている状況がありまして…』

翌日のクリスマス・イブは、きょうの約2倍、100件の配達が見込まれると言います。

■今後も要警戒 冬のミニ台風「ポーラーロウ」とは

日本列島を襲った強烈寒波。この冬、引き続き警戒が必要な現象があります。「ポーラーロウ」と呼ばれる低気圧です。雪雲が台風のように渦巻いているため、“冬のミニ台風”と呼ばれることもあります。

久能木百香 気象予報士
『ポーラーロウとは、強い寒気が比較的温かい海水の上に流れ込んだ時にできる小さな低気圧です。日本海側に大雪をもたらします。局地的に激しい現象をもたらして、突風などのリスクも高まります』

17日からの1週間は、この「ポーラーロウ」が北海道留萌市の沿岸で断続的に発生。先ほど紹介した、留萌市の観測史上最大の降雪記録の他に、12月としては過去一番となる最大瞬間風速36.0メートルも記録、ホワイトアウトも相次ぎました。さらに、「ポーラーロウ」は、海水温が高くなるほど上空の寒気との温度差が大きくなるため、より発達した雪雲をもたらすと言います。

久能木百香 気象予報士
『今年は暖冬傾向なので、海水温が高く、より発達したポーラーロウができやすい傾向があり、今後も警戒が必要です』
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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