派閥から指示「“政策活動費”記載する必要なし」虚偽記載罪を免れる言い訳になる?【報道ステーション】(2023年12月15日)

派閥から指示「“政策活動費”記載する必要なし」虚偽記載罪を免れる言い訳になる?【報道ステーション】(2023年12月15日)

派閥から指示「“政策活動費”記載する必要なし」虚偽記載罪を免れる言い訳になる?【報道ステーション】(2023年12月15日)

岸田政権は、“安倍派ゼロ”での再スタートです。

林新官房長官:「国民の信頼回復これに尽力をしてまいりたい」
斎藤新経済産業大臣:「大変、厳しい冷たい逆風の中で、大臣になったという高揚感みたいなものはありません」

新大臣への引継ぎも、粛々と行われました。
坂本新農林水産大臣:「こういう状況でとは、予想だにしておりませんでしたが…」

引き継ぎからわずか3カ月で、異例の再登板となった大臣もいます。
松本新総務大臣:「どうも」

辞任した鈴木前総務大臣は15日、5年間で60万円のキックバックがあり、政治資金収支報告書に記載していなかったと明らかにしました。
鈴木前総務大臣:「清和研から還流、皆さん、キックバックといいますが、還流の事実はありました。2020年の割り当てが110万円。派閥への入金が140万円。差額30万円が還流。それから2019年の割り当てが…」

問われたのは、過去の発言との整合性です。これまで「ギリギリ、カツカツの状況でいつもやっていた。私は(キックバック)ありません」と述べていました。
鈴木前総務大臣:「大きな裏金を作ってもらうのがキックバックで、普通の還流は、キックバックとは言わないという認識だった」

独自の見解を述べて、釈明しました。

派閥の関与をめぐっては、聴取を受けた秘書らは「政策活動費なので、記載する必要がないと派閥から指示された」と説明しているといいます。

政策活動費とは、一般的に、派閥ではなく、各政党から政治家個人に支出される政治資金のことです。政党は、支出した議員名や金額などを政治資金収支報告書に記載する義務がありますが、政治家側は、その使い道を報告する義務はありません。派閥からのキックバックを“政策活動費”という名目にして、隠ぺいしていた可能性があります。

政治資金に詳しい専門家に聞きました。

Q.政策活動費だから記載する必要がないという理屈は通るのか。
政治資金に詳しい東京大学・谷口将紀教授:「端的に申し上げれば、通らない言い訳だと思います。政策活動費は、政党が、直接、その政治家に行うものに限り認められる寄付で、派閥を介して渡すなどということは、想定をされておりません。このような言い訳を考えること自体が、非常に悪質ですし、受け取った議員の側も、少し注意をすれば、これはだめだとわかるはずですから、虚偽記載罪を免れる言い訳にはならないと思います」

Q.政治資金の収支報告書を訂正するという対応が相次いでいますが、これは問題はないのでしょうか。
政治資金に詳しい東京大学・谷口将紀教授:「故意性が認められるのであれば、訂正して済むという問題にはなりません。金額の多寡を問わず、あるいは実際に立件されるかどうかを問わず、これは虚偽記載罪になります」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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