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市民の8割が“フェイクニュース”などに接触か…中国が仕掛ける「認知戦」どう対抗?台湾総統選まで約1か月|TBS NEWS DIG
およそ1か月後に総統選挙が迫る台湾ですが、中国が仕掛ける情報面での工作「認知戦」への懸念が強まっています。現地の取り組みを取材しました。
軽快なメロディに合わせ台湾総統選の候補者らが歌う動画。実は生成AIによる「偽動画」で、台湾の民間研究機関が注意喚起のため作成したものです。
台湾大学などの調査によると、市民の8割が偽の動画や画像、「フェイクニュース」に接触した経験があるといい、確認の必要性が高まっています。
例えば、こちら当時のアメリカ・ペロシ下院議長の台湾訪問に合わせた軍事演習として中国国営メディアが公表している写真。中国軍の兵士が台湾の海岸が見える距離から台湾軍の戦艦を偵察、臨戦態勢の印象です。
海外の通信社により、世界中に配信されましたが。
台湾ファクトチェックセンター 陳偉テイさん
「この写真は当初から加工を疑いました」
こう指摘するのは民間組織「台湾ファクトチェックセンター」。
カメラマンや地球科学の専門家らとこの写真を分析した結果、▼兵士の見ている方向は軍艦とは異なり、▼フェンスの高さは軍艦にしては低く、▼光や影、波の状態も不自然だということがわかり、合成写真と結論づけました。
台湾ファクトチェックセンター 陳偉テイさん
「この例で最も重要なことは、中国共産党が官製メディアをどのように利用し、世界にフェイクニュースを発信しているかを発見したことです」
こうした工作行為は人の意識や考えに影響を与える「認知戦」の一種とされています。
台湾国防部は市民に警戒を呼びかけ、また外相にあたる外交部長は「中国から毎日、数百万回のサイバー攻撃を受けている」と明かしています。
こういった分野だけではありません。
台湾メディアによると、中国との統一を主張する政治団体は中国側が宿泊費や食費を負担する旅行に今年だけで5回、招待されたといいます。
この団体については、中国側から特定の総統候補を応援するよう暗に求められたとの疑いが持たれ、検察は先月、参加者らを聴取したということですが、当事者は。
政治団体のメンバー
「(Q.特定候補を応援するよう依頼あったか)ありもしないことだ」
「フェイクニュース」や情報工作の脅威が存在するなか、進められているのが事実=「ファクト」の確認のための人材育成。
民間組織「Cofacts」は学生や社会人を対象に「ファクトチェッカー」養成の定期訓練を行っています。出回っているニュースなどが事実かどうか判断するため情報を収集、検証するシステムで活用できるようにするということですが、取り組むのは政府でなく民間。
民主化前の言論弾圧の記憶から、「フェイク」の取り締まりが言論統制につながることへの懸念が背景にあります。
「Cofacts」ビリアン・リーさん
「政府ができることは、ジャーナリストや調査機関を政府の代弁者にしないことです。(言論統制は)世界中の人々が見たくない光景です」
言論の自由を守りながら、どう認知戦に対抗していくのか。総統選挙を控えた台湾にとって重要な課題のひとつです。
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