カメラが捉えた 煙出す“異様な車”…“車暴走”容疑者「役場に恨み」(2023年12月7日)

カメラが捉えた 煙出す“異様な車”…“車暴走”容疑者「役場に恨み」(2023年12月7日)

カメラが捉えた 煙出す“異様な車”…“車暴走”容疑者「役場に恨み」(2023年12月7日)

 茨城県の市役所や村役場に車で突っ込んだとして逮捕された53歳の男。「役所への恨み」とは一体何だったのでしょうか。男は「原発の稼働について何度か役場に話をしに行っていた」と話していることが新たに分かりました。

■カメラが捉えた 煙出す“異様な車”

 カメラは“異様な車”を捉えていました。ヘッドライトは片方しかなく、煙を上げています。何かを引きずっているようにも見えます。映像が撮られたのは日立市役所から1キロほどの場所で、自宅に向かう益子泰容疑者が乗ったとみられる車です。さらに数分後、容疑者の住む団地での新たな映像です。団地の一角にパトカーや救急車が見えます。黒い車がシルバーの車にぶつかっています。容疑者の母親を目撃した人がいました。

 目撃した人:「(救急隊員が)『お母さん名前は?』『益子です』って。『息子が逃げた』って車でしゃべっていた」

 6日、逮捕された益子容疑者が住む団地で容疑者が車を乗り換えた際のものとみられる映像。2つの役所のちょうど、なかほどに位置する容疑者の自宅。よく見ると、地面にはトマトが落ちています。

 目撃した人:「男性だけ車から出て逃げようとした時にトマトを持っていて、そのトマトを投げた。逃げた時は普通の顔だったんだけど、トマト投げた瞬間におっかない顔で『ボン!』ってやって。こう見ながら、すごい形相でそっちへ右折して行っちゃったの」

■“車暴走”容疑者「役場に恨み」

 謎だらけの事件。新たな供述が出てきました。

 6日午後、茨城県日立市役所で車が暴走、3人がけがをした事件。その30分後、東海村役場に車が突っ込みました。

 東海村役場に車で突っ込んだ建造物損壊の疑いで逮捕された益子容疑者です。捜査関係者への取材で、以前、東海村に住んでいたことが分かりました。

 益子泰容疑者:「原発の稼働について何度か役場に行ったが、話を聞いてもらえなかった。話を聞いてもらえず、役場に恨みを持っていた」

■「原発の稼働 役場に話した」

 東海村では東海第二原発が東日本大震災以降、止まったままですが、再稼働を目指す動きもあります。1999年には核燃料を加工していたJCOで臨界事故が起き、周辺住民600人以上が被ばくしました。この被ばく者のなかに容疑者が含まれているかは分かりませんが「被害に遭った」と聞いた人がいます。

 近隣住民:「1回爆発みたいなものがあった(※実際は臨界事故)。その時に吸ってしまい内臓にきたと」「原子力の仕事をしているようなことを言った。労災なのか、行政に世話になっているなどと聞いた」

■「具合が悪かった」体調に異変か

 体調が悪かったとの証言もあります。

 近所の人:「笑っているのは見たことない。具合悪い。それでイライラしていた。本人はレントゲン写真を持ち歩いて、近所の人に見せていた。行事ができない説明をしていたのでは」「掃除に出られないから。いつも具合悪い人だから。(掃除に)出られないから、皆に申し訳ないと(ティッシュを)配った人。ティッシュは150枚入りを3つ」

■専門家が指摘「計画性が高い」

 事件は突発的なものなのでしょうか。それとも計画的なものなのでしょうか。

 東京未来大学 犯罪心理学者 出口保行教授:「非常に計画性が高い犯行。途中で車を入れ替えるなんて、準備ができていなかったら入れ替えられるわけがない。自分が失うものは何もないというスタンスで事件に関わっていれば、母親を同乗させて、そこに突っ込むというようなこと自体は社会の注目を浴びる手段としては一番大きなインパクトを与えると考えていたのでは」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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