沖縄北部に「巨大テーマパーク」2025年開業 “観光南北格差”…北部発展のきっかけに(2023年11月28日)
27日、沖縄県北部に建設中の大型テーマパークが、2025年にオープンすることが発表された。総事業費はおよそ700億円。沖縄が抱える社会問題の解決にも期待が持たれている。
■“通り過ぎていく町”…北部の人たちも期待
2025年に、沖縄県北部に開業予定の巨大テーマパークの概要が、27日発表された。
広大な「やんばる」のジャングルを生かした施設。その名は「JUNGLIA(ジャングリア)」だ。
敷地面積は、およそ60ヘクタール。今帰仁村と名護市にまたがるゴルフ場跡地で整備が進められ、総事業費は700億円程度だという。
世界自然遺産「やんばる」の広大な自然を舞台に、本物のジャングルで肉食恐竜に追われる「サファリライド」や、360度、空からジャングルと美しい海を臨む「気球遊覧」などのアトラクションのほか、スパなどが楽しめるという。
「JUNGLIA」開発の陣頭指揮を取るのは、マーケティング集団「刀」のCEO・森岡毅氏だ。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの経営再建や、来春、お台場のヴィーナスフォート跡地にテーマパークを開業させることでも知られている。
森岡CEO:「ジェットコースターに乗りたいなら、富士急ハイランドさんが素晴らしいもの作っています。富士急さんに行けばいいんですよ。沖縄に行ってコンクリートと鉄の体験を持って行きたいわけではない。沖縄ならでは、ここでしか体験できない体験をどうやってつくるか」
整備が進む沖縄の北部の人たちは、どう捉えているのだろうか。
今帰仁村の飲食店 安田昌代店長:「いまでも修学旅行生が多いけれど、もっと大人も増えると思って、期待している」
名護市の菓子店 棚原浩武店長:「北部地域の活性化につながるのかな。隣の町に『美ら海水族館』があるので、そこをメインで北部に来る人が多くて、どうしても名護市内は『通り過ぎていく町』と昔から言われています」
■観光の南北格差…北部発展のきっかけに
新テーマパークは、沖縄県が抱える社会問題の解決への足掛かりとなるかもしれない。
「JUNGLIA」がオープン予定の沖縄北部は「沖縄美ら海水族館」があることでも知られている。
一方で、訪れた観光客がそのまま那覇市などがある南部へ戻ってしまうことが多く、観光の「南北格差」が指摘されてきた。
また、経済的にも格差があり、1人あたりの年間所得を市町村別にみると、那覇市が251.5万円なのに対して「JUNGLIA」がオープンする予定の名護市が199.5万円、今帰仁村が165万円となっている。
「JUNGLIA」を手掛ける株式会社刀の森岡CEOは、沖縄の観光客の半数が訪れるという美ら海水族館に加え「JUNGLIA」のオープンによって観光客が北部に長く滞在することを目指しているという。
そして、北部の経済が回るようにすることで、南北格差の解決につなげたいとしている。
また「JUNGLIA」を運営するジャパンエンターテイメントは、今年2月に名護市の名桜大学と協定を結んでいて、テーマパーク事業を通して学生に学びの機会を設け、観光産業を牽引する人材の育成も目指している。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2023年11月28日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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