ブーツ&ベビーカーの母親 高尾山に苦戦…見頃で大混雑 穴場「廃線紅葉」は限定公開【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年11月28日)
東京・高尾山では紅葉が見頃を迎え、山頂に上がる前の坂が登山客で大変混雑している状況です。一方、愛知県にある廃線トンネルでは9日間の限定公開が行われ、多くの人が訪れています。
■列の混乱で発生…予期せぬトラブルも
モミジが黄色やオレンジ、真っ赤に染まり、紅葉のピークを迎えている都内有数の紅葉の名所「高尾山」。27日、山頂では紅葉を一目見ようと多くの観光客でにぎわっていました。
観光客:「すごくきれいでした。めっちゃ良かったです」「モミジもきれいで、すごく良かったです。大満喫してます」
先週末にはさらに多くの観光客でにぎわいました。時間が経つにつれ、観光客が続々と増え、お昼前にはケーブルカーの駅の前には50メートルほどの列ができました。最後尾からは、ケーブルカーの駅が見えないほどです。
この長蛇の列を見て、ケーブルカーに乗るのを諦めた人がいました。
千葉からの観光客:「祝日(23日)は混んでると思って、平日なら良いかと思ったんですけど」「こんなに混んでると思わなかった。衝撃です」「(Q.(ケーブルカー)乗ります?)乗らないです。見てやめました」「(人)すごくてやめました。歩きます」
なかには、列が長くなりすぎて思わぬトラブルまで発生しました。警備員がリフト券とケーブルカーのチケットの並ぶ列を言い間違えたことで、トラブルになってしまったようです。
男性:「これリフトって言わなかった?」
警備員:「ごめんなさい。リフトのチケットです」
男性:「あんたおかしいよ。ケーブルカーのチケット、ここに並べって言われたよ」
警備員:「ごめんなさい。間違えたかもしれません」
男性:「あなた、何言ってんだよ。お前!向こう行ったら、乗り場や言われた」
警備員:「リフトの列です。リフトのチケットの列です」
登山道の至る所に、観光客があふれています。山頂に上がる前の坂も、地面が見えないほどです。
さらに山頂でも、足の踏み場もないほど、観光客が行き交っています。山頂の看板付近は、記念撮影をする人で行列ができ、階段付近も食事をする人らが所狭しと並んでいます。
観光客:「すごい人でビックリしてます」「(Q.頂上に来てみていかがですか?)しんどさの後の景色なんで、最高です」「(Q.富士山見えました?)富士山見えました。良かったです」
■ベビーカーで…双子との紅葉登山
スタッフが取材していると、ケーブルカーの駅から出て来たのはベビーカーを押す女性。連れているのは、1歳半になる双子の女の子です。
母:「(Q.きょうはどうしてこちらへ?)うちの実家に帰っていて、『紅葉がきれいだったから、山登りしたいね』と言って、山登りに来ました」「(Q.ベビーカーで?)ベビーカーで」
都内の実家に里帰り中、紅葉を見に高尾山に来たといいます。
母:「きのう決めて、急に来たので」「(Q.山の準備も特になく?)(ネットで)調べたら、ベビーカーでも行ける。ブーツでも頑張ればいけますと書いてたので」「(Q.どちらまで行きますか?)山頂まで行こうかと思って」「(Q.山頂まで?)山頂まで頑張ります。富士山見えるかな」
急きょだったこともあり、足元はブーツ。8歳と7歳の娘たちと双子の姉妹をベビーカーで押しながら、親戚と一緒に山頂を目指します。
ケーブルカーの駅のある中腹から頂上までは、およそ2キロの上り坂です。序盤、軽快に進んでいくお母さんは分かれ道でも階段を避け、坂道を進みます。
親戚:「(ベビーカー)押してあげようか?」
母:「全然、大丈夫。全然、いけるよ。むしろ楽な感じかも」
しかし、歩くにつれて、どんどん坂が急になります。
母:「確かに、これ山すごいですね。坂道すごいですね…」
歩くスピードも落ち、思わず口から漏れたのは…。
母:「ちょっと、高尾山なめてたね」
次女:「ほらね。ママなめてるでしょ」
長女:「なめてるでしょー」
母:「すみません。なめてました」
母:「よいしょ」
口数も減り、息遣いも荒くなるお母さんにはお構いなし。双子の姉妹は、ベビーカーの中でお昼寝タイムです。
歩くこと20分、お寺が姿を現し、その先には階段が立ちはだかります。
母:「(Q.これから、どうされるんですか?)抱っこで行こうか」
ベビーカーをたたみ、親戚と長女の手を借り、どうにか頂上へ向かおうとします。すると、様子を見ていた男性がベビーカーで山頂に行ける道を教えてくれました。
男性:「この道をずっと行ったら、じーじは押したまんまで。でないと階段が200段以上あるんですよ。だから、ベビーカー持っていったら大変です」
親戚:「ご親切にありがとうございます」
目を覚ました双子の姉妹をベビーカーに乗せ、登山を再開。足場も悪く、ガタガタと音をさせながら、懸命にベビーカーで登ります。
とうとう、体力の限界を超えたお母さん。親戚のおじさんにベビーカーをバトンタッチ。長女は慣れないおじさんをお手伝いし、一緒にベビーカーを押し続けます。
登山から50分後、ついに…。
長女:「着いたー!着いたよー山頂」
母:「イェーイ、着いた。寝てるね、寝ちゃったのか」「(Q.ブーツ、足痛くないですか?)そうですね、運動靴のほうが良かった。ちょっと(ブーツが)ボロボロになってきちゃった」
■「夢はかなう!」薬王院で高校合格祈願
あるグループは、子どもの高校合格祈願を兼ねた山登りだといいます。
受験生の母:「(Q.親としては心配?)すごく心配。今、一番ドキドキだよね」
登山道を覆う紅葉のアーチに目もくれず、煩悩を払います。願掛けの意味を込めて、急な108段の階段をあえてのぼる気合いの入れようです。
お目当ての薬王院では、「お願いします!」「夢はかなう!」と、願叶輪潜(ねがいかなうわくぐり)で子どもたちの高校合格を願います。
受験生の母:「きれいだね。ちょうど見頃ですね」
お守りを購入し、ようやく美しい紅葉を楽しみますが、やっぱり最後は…。
受験生の母:「富士山が目の前」「あっ!本当だ!!」「(Q.縁起が良さそうですね?)そうですね。これで何か、もうばっちりな気がするね」
■幻想的な和の風景!知る人ぞ知る紅葉新名所
愛知・清須市から来た観光客:「ちょっと穴場なもので、ここはまだ」
春日井市民の観光客:「生まれてはじめて来ました、ここに」「(Q.地元民でも知らない?)知らない」
地元の人でも「知る人ぞ知る」紅葉の新名所が愛岐トンネル群。普段は入れない廃線トンネルですが、紅葉が見頃となる秋、今年は9日間限定で特別公開されています。26日の開場待ちの人数は、260人です。
廃線トンネルと紅葉。一体、どんな景色が広がっているのでしょうか。
トンネルに入ると、入り口付近で立ち止まり、写真撮影を始める人たちがいます。トンネルのシルエットが額縁のように紅葉を引き立て、まさにトンネルならではの景色です。
かつては「国鉄中央西線」として利用されていた愛岐トンネル群。別の線路ができ、57年前に廃線となって以降は、地元の人々にも忘れ去られ、2006年に発見された当時は、がれきが散乱して歩ける状態ではありませんでした。現在は、春と秋の特別公開の期間だけ、トンネルを歩くことができます。
トンネルを抜けると、樹齢およそ120年の大モミジが現れます。愛岐トンネル群のシンボルでもあり、その大きさは県下最大級で、カメラにもおさまりきらないほどです。
観光客:「大きくて、今ちょっとビックリしまして。(トンネルを)出てきた時にね。インパクトがあって、みんな写真撮ってるから、やっぱり見どころだと思います」
トンネルは廃線だけではなく、廃線付近にはおよそ300本のモミジが自生しています。頭上には赤やオレンジ、黄緑のグラデーションが広がり、幾度もモミジのトンネルが出迎えてくれます。
さらに、和の景色も…。竹のシルエットがモミジの赤を際立たせ、幻想的な和の空間を作り出します。
「知る人ぞ知る紅葉の名所」とはいえ、多くの人でにぎわった愛岐トンネル群。特別公開は午後3時までにもかかわらず、入場待ちの列は途切れることなく続きました。公開2日目の26日には、およそ5600人が訪れました。
毎年家族で来る観光客:「(人が)ものすごく増えてますね。本当にきれいなので、とにかく家族で思い出にしたい場所だなと」
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2023年11月28日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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