秋の行楽に“追い風”?自治体支援で紅葉狩り(2023年11月21日)

秋の行楽に“追い風”?自治体支援で紅葉狩り(2023年11月21日)

秋の行楽に“追い風”?自治体支援で紅葉狩り(2023年11月21日)

 21日は高気圧に覆われ全国的に穏やかな天気になりました。紅葉が見頃を迎える高尾山には観光客が押し寄せています。この行楽シーズンに合わせ、独自で「旅行支援」を始めた自治体も。お得に泊まることができる宿も出てきました。

■秋の行楽に追い風 お得旅行も

 列車は、けあらしが立ち上る海沿いを走ります。立山連峰を望む、富山県雨晴海岸。夜明けとともに朝日が息をのむ絶景を照らします。

 写真を撮る人:「(けあらし)出過ぎで、もうびっくり」「素晴らしいけあらしを見て感動している」

■都心から1時間で…“秋の絶景”

 絶景は都内にもあります。東京・高尾山。都心から1時間で行けるスポットは今しか見られない景色を求める人でにぎわいます。

 真っ赤に染まった木々が、秋晴れの空とコントラストを作り出しています。ここ最近の寒さで木々は一気に赤く染まりました。おととしの同じ時期と比べると、今年は色付きが良く見えます。

 千葉から来た人:「もっと(紅葉)していないかと思ったけど、十分している」

 神奈川から来た人:「疲れてきて、見えた景色はきれいだった」

 日本の四季は外国人も魅了します。

 ドイツから来たダニエルさん:「高尾山は初めて。日本の紅葉はドイツより色もかなり明るくて断然、美しい」

 ドイツから来たダニエルさん。この後、無事、山頂に着きました。紅葉が進むほどの寒さとなった山。団子や甘酒で疲れと寒さを忘れます。

 都内から来た人:「食欲の秋と紅葉の秋をダブルで楽しむ」

 権現茶屋 円谷千里店長:「山全体が盛り上がっている。例年12月頭くらいまでにぎわう。すごくにぎわってうれしい」

 紅葉は12月上旬まで楽しめるそうです。

 短く暑かった秋。冬はその分、寒くなるのでしょうか。気象庁は21日午後、3カ月予報を発表しました。

 気象庁:「気温が高い予想としています」

 この冬は暖冬となり、降雪量は全国的に少ないとしました。

 気象庁:「雪が少ない予報であるが、一時的に強い寒気が入り大雪となる可能性もあることから、最新の気象情報等に留意していただきたい」

■絶景 宮島旅行も「2000円お得」

 秋と冬の観光シーズンに、お得な支援を打ち出す自治体もあります。日本三景の一つ、広島県宮島。潮の満ち引きで水の中に鳥居が浮かび上がる世界遺産・厳島神社。歴史的な建造物と自然が調和した島は、多くの観光客でにぎわっていました。

 もみじ饅頭を揚げた、その名も「揚げもみじ」。

 愛媛から来た人:「サクサク」「外のサクサク感が」「中モチみたいな感じ」「新食感」

 紅葉堂 竹内基浩社長:「いや、ほんとすごく活気がありますね。今、(一日)3000から4000個は出ているかもしれない」

 県内の観光を後押ししそうなのが20日に始まったばかりの「旅行支援」です。1回の旅行で1人2000円がお得に。

 広島県が独自で始めたこの支援策。大手旅行会社のインターネットサイトから県内の宿泊施設を予約すると、1回の旅行で1人2000円が割り引かれます。ただし3人分までが上限です。

 湯船から瀬戸内海を一望できる天然温泉が自慢のホテル。徐々に旅行支援を使った予約も入っています。

 錦水館 上甲克之マネージャー:「(旅行支援を)使ってもらって来る人もいると思うので、多少なりともアピールになっているのではないかと思う」

 今回の旅行割には、こんな狙いもあります。紅葉のシーズンが過ぎると閑散期となる冬の観光需要の底上げです。現地では期待感が高まっています。

 木島商店 木島慎一社長:「(Q.今年の牡蠣(かき)はどうですか?)良いに決まっとるじゃない。取れたてよ、生よ。寒い季節に入ってきたので出ました」

 冬の味覚・牡蠣。ぷりぷりとした食感と、濃厚な味わいが自慢の広島の名産です。

 木島商店 木島慎一社長:「支援あったら皆、来やすいし経済効果も出る。何か欲しいものがもう1個買えるみたいな感覚、皆さんね」

■“鳴門グルメ”「5000円クーポン」

 独自の支援で「秋冬の観光」を盛り上げようという自治体は他にも。迫力満点の鳴門海峡の「渦潮」や風情ある「かずら橋」などの名所を構え、濃厚スープにたっぷりの豚肉と生卵を合わせたラーメンが名物の徳島県です。

 すごかったのは割引額。今月から県内で宿泊すると飲食店や土産物店で使える5000円分の電子クーポンを配布。最大で1人2泊1万円までが支援されます。さらに、一部の旅行会社では宿泊費が1泊5000円割引されるキャンペーンも行われていて、併用すればもっとお得に。

 クーポンが利用できる飲食店。看板メニューがモンブランのパフェです。名物の鳴門金時をたっぷり使いました。その高さは13センチ。さっぱり味に仕上げようと、中にはアイスクリームが。クーポンの配布を機に、店はPRへの意欲を見せます。

 珈亜garden スタッフ:「鳴門金時は普通のサツマイモより甘いので、スイーツとしておいしい。5000円ぐらいあると、お客様もご飯食べてデザートも食べてとできるかな」

 徳島県では阿波踊りなどで観光需要が高まる夏場以降、いかに集客するかが課題でした。今回の県独自の支援策で徳島の魅力をもっと知ってほしいと地元の人は願っています。

 珈亜garden スタッフ:「徳島は自然も豊かで、やっぱりのんびりした人も多いので、ゆっくり休みを過ごしたい人は、ぜひ徳島にお願いします」

■仙台市や宮崎県も“独自支援”

 こうした旅行支援は各地に広がっています。仙台市では1泊最大で3000円の宿泊料の割り引きに加え、2000円分の地域クーポンを。宮崎県では宿泊者に対して平日は3000円、休日は2000円の地域クーポンを配っています。

 多くの自治体の旅行支援の財源には国の交付金が充てられ、期間は来年1月末まで行われる予定です。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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