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架空の独裁国家「犬の国」描く漫画 言論統制ロシアで人気 日本でも出版 作者の思い(2023年11月20日)
言論に対する統制を強めているロシアで売られている、架空の独裁国家を舞台に描かれた漫画が、日本でも出版されて話題となっている。作品はどのように生まれたのか、ロシア人作者を取材した。
■「サバキスタン」とは…「犬の国」
ロシアによるウクライナ侵攻開始からおよそ1年8カ月。収束の兆しが見えないなか、ロシアでは政府への批判などに対する言論統制が続いている。
そのロシアで、自費出版ながら異例のセールスを記録する漫画が今年、日本で出版された。タイトルは「サバキスタン」。ロシア語で「犬の国」を意味する架空の独裁国家が舞台で、登場人物のほとんどが犬だ。
漫画から:「同志相棒は、我々を輝かしい未来へといざなってくださいました」
「同志相棒」と呼ばれる独裁者が君臨する架空の国のおよそ50年にわたる興亡を3巻にわたって描いたこの作品。革命や反対派の弾圧、プロパガンダや歴史の改変などが描かれ、旧ソ連やロシアの現在を連想させる。
■“国の貧しさ”隠そうとする場面も…
物語は、国家の栄華と美を誇示するため、生きている同志相棒の“葬儀のリハーサル”が華々しく行われるところから始まる。
しかし、海外から招かれたジャーナリストに対し、街のみすぼらしい部分を見せまいとする様子などが描かれている。
漫画から:「そちらを見てはなりませぬ。反対側をご覧ください」
また、パレードに参加する市民の靴が足りず、足をペンキで塗って、ごまかす様子が描かれている。
漫画から:「三列目のブーツがうまく描けていないぞ。塗り足したまえ。時間はまだある」
さらに、国の貧しさを隠そうとする場面も描かれている。
漫画から:「すべてのものは配給食料を受け取れる。だが、半分になるものもいるかもしれん。我々は外国の同志を立派にもてなし、サバキスタンは裕福で気前の良い国だと示さなければならないからだ」
■プーチン政権の批判が目的ではない
番組は、漫画を制作した2人のロシア人に話を聞いた。彼らが描こうとしたのは、ロシアに対する批判ではないという。
「サバキスタン」原作担当 ビタリー・テルレツキー氏(34):「世界で起きていることの不条理さを犬のストーリーを通して見せたかった。架空の世界で、独裁って良いことは何もないというだけの話だ」
プーチン政権下のロシアで、架空の独裁国家を描いてまで作者が伝えたかった思いとは?
ロシア国内で自費出版ながら3万部という異例のセールスを続ける架空の独裁国家「サバキスタン」を舞台にした漫画が、日本で出版された。
漫画を制作したのは、2人のロシア人。原作を担当するビタリー・テルレツキー氏(34)と作画を担当するカティア氏(34)だ。
カティア氏:「日本の翻訳作業が始まった時、とてもうれしかったわ。なんだか信じられない感じで…日本で出版されるなんて考えてもいなかった」
そもそも、2人が「サバキスタン」を描き始めたのは2019年で、プーチン政権への批判が目的ではなかったという。
ビタリー・テルレツキー氏:「その時は、ロシアは今ほどひどい国ではなかった。北朝鮮のような国家体制が、いまだ存在しているのはとても不思議で。この世界で起きていることの不条理さを犬のストーリーを通して見せたかった」
■作者2人来日 日本で出版の経緯は?
しかし、その後、ロシアがウクライナ侵攻を開始したことで、2人の作品は良くも悪くも注目されることになる。
ビタリー・テルレツキー氏:「我々がソ連嫌いで、間違った印象を作り上げていると思い込んでいる人もいるが、実際にはこの本はソ連の話ではない。犬についての本だ。今、ロシアの20歳未満の若い人で、なぜかソ連に憧れている人が多い。ソ連のことを何も知らないのに」
元々、日本の漫画に憧れ、日本に住んでみたいと考えていた2人は去年10月、日本のコロナ対策の入国制限緩和を受け、来日したという。
この漫画の日本での出版を担当した井上雄樹氏は去年の暮れに、知人から「サバキスタン」を紹介され、その内容に衝撃を受け、日本で出版したいと思ったという。
井上氏:「時の権力者というのは、歴史を自分の都合のいいように変えていくものだということを言っている漫画だと思いますので。今、世界情勢はロシアを中心に非常に危険な状態になっているということもあり、この作品を翻訳出版するタイミングは、今じゃないかなと考えました」
(「大下容子ワイド!スクランブル」2023年11月20日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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