イスラエル軍防衛の要「アイアンドーム」公開の狙い(2023年11月14日)

イスラエル軍防衛の要「アイアンドーム」公開の狙い(2023年11月14日)

イスラエル軍防衛の要「アイアンドーム」公開の狙い(2023年11月14日)

 イスラエルによる攻撃が続くパレスチナ・ガザ地区。国際社会から停戦を求める声が強まるなか、イスラエルは防衛の要である「アイアンドーム」をメディアに公開した。その狙いとは?

■最重要兵器「アイアンドーム」とは?

 ガザ北部の境界線から1.5キロほどのイスラエル・スデロットからは、絶えず爆撃音が鳴り響くガザの様子が撮影されていた。

 イスラエル軍の侵攻が続くなか、ガザ地区の保健当局は13日、「ガザ市すべての病院機能が停止した」と発表した。

 病院では、スマートフォンの明かりを頼りに医師たちが処置にあたっていた。最大規模のシファ病院では、発電機を動かす燃料が足りないため、3日間で低出生体重児3人を含む32人の患者が死亡したという。

 国際社会からは、イスラエル軍による病院への攻撃に非難の声が相次いだ。

 アメリカ ブリンケン国務長官:「この数週間、あまりにも多くのパレスチナ人が殺され、あまりにも多くの人々が苦しんでいる」

 フランス マクロン大統領:「民間人が爆撃されている、それに何の理由も正当性もない」

 イスラエル軍は、病院への攻撃を否定。そして、12日には病院近くに燃料300リットルを届けた動画を公開した。

 さらに12日、イスラエル軍が最重要兵器の一つをメディアに公開した。アイアンドームとは、ロケット弾などを迎撃する防空システムだ。

 イスラエルの都市・テルアビブでは、空襲警報が鳴り響いていた。アイアンドームから発射されたミサイルが、ハマスのロケット弾を迎撃している。

 イスラエル空軍 ドロン・ガビッシュ准将:「ここ数週間、(ロケット弾の)数が減ってきている。今、ハマスはイスラエル軍の激しい攻撃を受けて、厳しい防戦を強いられているだろう」

■イスラエル防衛の要 公開のリスクは?

 イスラエルがアイアンドームを公開した狙いを見ていく。

 アイアンドームはイスラエルで開発され、2011年から運用されている防空システムだ。仕組みは敵の攻撃をレーダーが探知すると、飛行コースや着弾地点を即時に解析。住宅地などに被害が出そうな場合のみ、迎撃ポイントを計算し、ミサイルで迎撃するというものだ。

 撃墜成功率は90%以上とされていて、イスラエル国防軍によると、10月7日以降でアイアンドームを中心とした防空システムでおよそ2000回の迎撃に成功したという。

 イスラエルの防衛の要であるアイアンドームだが、今回のメディア公開にリスクはないのか。

 中東の軍事情勢や安全保障に詳しい防衛省防衛研究所の西野正巳主任研究官によると、「アイアンドームは移動式のものが多いうえに、ハマスやヒズボラには破壊できる地上・航空戦力が無いため、公開のリスクは低い」という。

 そのうえで、イスラエルがアイアンドームをメディアに公開した狙いについて、西野さんは「現在、イスラエルが一方的に攻撃を加えている印象が強い。アイアンドームのおかげで被害は少ないが、攻撃を受け続けていることをアピールしたい考え」とみている。

(「大下容子ワイド!スクランブル」2023年11月14日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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