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メスクマの危険…冬眠と出産に関係 11月、特に注意「被害相次ぐ要因のひとつ」(2023年11月8日)
8日も、クマによる被害が報告されています。冬眠を前にしたこの時期、「メス」にも注意が必要だと言います。そこには「出産」が大きくかかわっているそうです。
長年、クマの研究を続ける北海道大学 獣医学研究院・坪田敏男教授に話を聞きました。
■「妊娠中のメス」エネルギーを求めて餌を…
「オス」と「メス」の違いは、何と言っても「体重」にあります。
ヒグマのオスは100キロ~250キロ、メスは60キロ~150キロ。ツキノワグマのオスは40キロ~100キロ、メスは30キロ~60キロあります。
オスのほうが、かなり大きいことが分かります。
そして、オスは個体が大きいため、必要なエネルギーがメスより多く、餌(えさ)を求めて行動範囲を広げる傾向があるそうです。
一方、メスは個体が小さいため、オスと比べると必要なエネルギーは少なくなります。
ただ、そんななか、エネルギーを求めて餌を必要としているメスの個体がいます。それが「妊娠中のメス」です。
■メスのクマは冬眠中に…出産&子育て
メスのクマは5月~6月に交尾期を迎え、妊娠します。出産するのは1月~2月ごろです。
実は、メスの出産時期は、冬眠の時期と重なっています。
メスのクマは冬眠中ずっと眠っているわけではなく、出産・子育ても行っています。
坪田教授によりますと、「冬眠中に出産する動物は、日本ではクマだけ」だそうです。
なぜ、クマだけなのかは分かっていませんが、坪田教授は「おそらく、オオカミなどの天敵を避けて安心・安全な場所で出産するため、冬眠の時期に出産するようになったのでは」と言います。
■11月の冬眠準備時期…特に注意が必要
冬眠は、多くのエネルギーが必要なため、餌を食べる必要があります。さらに、出産・子育てや、生まれてくる子どものために、餌を蓄えておく必要があり、ちょうど今の時期にあたる11月の冬眠準備時期に、特に注意が必要なのだそうです。
坪田教授は、「今シーズンは山に餌が不足しています。妊娠中のクマがリスクをおかしてでも餌を求め、人里に下りてきている可能性がある」と指摘し、「これが、今シーズンのクマ被害が相次ぐ要因のひとつではないか」と話していました。
(スーパーJチャンネル「newsのハテナ」2023年11月8日放送)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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