「ロシアからの最後通牒はなかった」停戦協議“継続”も市庁舎にミサイル攻撃(2022年3月1日)

「ロシアからの最後通牒はなかった」停戦協議“継続”も市庁舎にミサイル攻撃(2022年3月1日)

「ロシアからの最後通牒はなかった」停戦協議“継続”も市庁舎にミサイル攻撃(2022年3月1日)

ウクライナ第2の都市・ハリコフで、ロシア軍による攻撃が激化しています。1日、州庁舎にミサイルが撃ち込まれました。これまで、少なくとも10人が死亡、30人以上のけが人が報告されています。

ゼレンスキー大統領は厳しく糾弾しました。
ウクライナ・ゼレンスキー大統領:「ロシアからのミサイルが、ハリコフの顔である自由広場を直撃した。これは都市に対する、ハリコフに対する、我が国に対するテロである。ここには軍の施設などなかった。街のあちこちで、人々が砲弾にやられている。これは無差別攻撃で反対する者を攻撃するテロ行為だ」

日に日に激しさを増しているハリコフへの攻撃。先月28日には住宅街へ砲弾が注がれ、少なくとも11人が命を落としています。乳幼児を守るため、産科病棟が防空壕に移されました。生まれてきたばかりの命が“万全ではない環境”にさらされる。これもロシアによる侵攻の現実です。

市民の犠牲が増える前に締結が求められる停戦合意。そのスタートとなった初めての協議は、5時間に及びました。
ウクライナ大統領府・ポドリャク顧問:「両国は課題を定め、ある程度の解決法が見えた」
ロシア・メジンスキー大統領補佐官:「重要なのは協議を続け、次の協議を近日中にポーランドとべラルーシの国境付近で行うことを同意したこと」

とりあえずの成果としては“交渉は継続”ということ。停戦条件についての隔たりは大きいままです。

ウクライナ側は、クリミアやドンバス地方を含むウクライナ全土からのロシア軍の即時撤退を求めています。対するロシア側は、ウクライナの非武装化と中立化を求めているとみられています。

さらに、プーチン大統領は、フランスのマクロン大統領との電話会談で、クリミアでのロシア主権の承認も求めたといいます。クリミアの扱いについて、両者が折り合いをつけるのは、一筋縄ではいかなさそうです。ただ、ウクライナ側からはこんな言葉もありました。
ウクライナ大統領府・ポドリャク顧問:「交渉は難しいが、ロシアからの“最後通牒”はなかった」
これは“全面降伏を迫られることはなかった”という意味だとみられます。

ただ、停戦協議が決裂した場合にはどうなるのでしょうか。ゼレンスキー大統領の電撃発表は、そんな思いをはらんでいるのかもしれません。
ウクライナ・ゼレンスキー大統領:「この時を私たちは30年間待っていた。きょう、ウクライナはEU加盟を求める文書に署名した。私たちは、ほかの欧州国と対等に扱われることを選ぶ」

そして、ゼレンスキー大統領が1日夜、EU議会にオンラインで参加し、演説を行いました。
ウクライナ・ゼレンスキー大統領:「ウクライナ市民は、究極の代償を払いながら自由のために戦っている。皆さんと団結の機運を感じられることを嬉しく思う。私たちと共にあることを見放さないことを示して欲しい。命は死を乗り越え、光は闇を克服する。ウクライナに栄光あれ」

150年の歴史を持つキエフ・バレエで、芸術監督を務めるエレーナ・フィリピエワさんは、今もキエフに留まり、その行方を見守っています。
エレーナ・フィリピエワさん:「家、学校、幼稚園が破壊され、涙なしに見れない。破壊されたら復興させる。ウクライナ人の結束は固いから。(停戦交渉で)事態が好転するように祈るだけ」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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