“トラバサミ”設置か…ネコの負傷相次ぎ警察がパトロール 1年半で少なくとも7匹(2023年11月1日)

“トラバサミ”設置か…ネコの負傷相次ぎ警察がパトロール 1年半で少なくとも7匹(2023年11月1日)

“トラバサミ”設置か…ネコの負傷相次ぎ警察がパトロール 1年半で少なくとも7匹(2023年11月1日)

山梨県の住宅地で、負傷したネコの報告が相次ぎ、警察と自治体などが1日、パトロールを行いました。

警察:「危険な罠と思われるものにより、負傷したネコが発見されています。危険な罠と思われるものを発見した時は、警察に通報してください」

山梨県の中央部に位置する、昭和町と中央市。この地域では、罠によってけがをしたとみられるネコが、この1年半で少なくとも7匹見つかっています。10月初旬、NPOによって住宅街の庭先で保護されたネコ。左の後ろ足が千切れ、3本足で歩いていました。

NPO法人『ねこともやまなし』益田陽子代表:「下に潜っちゃってますけど…保護して間もないので、人間に対して恐怖心しかない」

『玉(たま)』と名付けられ、今は少し落ち着きました。地域ネコの命を守るため、不妊手術や、虐待を受けたネコの保護も行っています。1年半ほど前から、罠によるとみられる被害の情報が寄せられるようになりました。

益田代表:「交通事故の骨折ではなくて、強い力、人為的な危害を加えられた可能性の高い負傷。いきなり四足歩行から片足失って、当時は相当痛かったと思いますよ。片足が罠に引っ掛かって、必死で取る姿を思い浮かべると、気持ちがつらくなりますよね」

傷の状態から、野生動物の足などを挟んで捕まえる『トラバサミ』による、けがの可能性があるとみられています。人がけがをする恐れもあるため、1日のパトロールでは、子どもたちが遊ぶ公園の茂みもくまなく捜索が行われました。

山梨県南甲府警察署 芦澤恒生活安全課長:「特別な許可を得た場合などを除いて、設置が禁止されています」

許可のない設置は法律違反に。ネコやイヌを傷付けた場合は、動物愛護法違反にも問われます。

4歳の子を持つ母親:「なんの目的があってやっているのか分からないので、すごく怖い。そういった罠に、子どもたちが興味を持って、けがをしたら嫌だなと」

東京・荒川の河川敷でも9月、トラバサミに挟まれたネコが見つかっています。

男性:「(罠は)そんなに大きな物じゃない」

区は、他にも罠が仕掛けられていないか点検をするとともに、注意喚起の看板を設置しました。

一方、熊本県の荒尾市では、不審死も起きています。外飼いのネコが首から血を流して死んでいたり、刃物などで切られたようなネコの頭部が、家の小屋の前に置かれたり。少なくとも4匹が死に、複数が行方不明となっています。こうした事案は、半径約150メートルの範囲で確認されているということです。

◆相次ぐ“謎の負傷”なぜネコを狙う?

仮に、人間が“意図的”にネコを傷付けていた場合、犯罪心理学の専門家、東洋大学の桐生正幸教授は、このように分析できるとしています。

【猫を狙う理由】
捕まるリスクが低く、ターゲットを探す手間がかからない。“自分よりも弱い生物”を選んだ可能性。

【目的】
虐待の行為と結果を人目にさらし、騒ぎを起こすことで満足感を得る“愉快犯”

桐生教授:「動物では満足できず、虐待が性的な興奮に結び付き、抑止力が低下すると、対象が人間に向かう場合がまれにある」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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