「火災警報器の取り付け」で聴覚障害者から現金詐取か 売上は3500万円 社会弱者狙う卑劣な手口

「火災警報器の取り付け」で聴覚障害者から現金詐取か 売上は3500万円 社会弱者狙う卑劣な手口

「火災警報器の取り付け」で聴覚障害者から現金詐取か 売上は3500万円 社会弱者狙う卑劣な手口

 聴覚障害がある女性から火災警報器の取りつけなどを理由に現金をだまし取ったとして、訪問販売会社の男ら5人が24日、再逮捕されました。のべ1500人余りから約3500万円を売り上げていた男たち。社会的弱者を狙ったその手口を取材しました。

 被害の実態を話してくれたのは、大阪市内に住む80代の被害女性です。

 被害にあった女性(80代)

「突然来て、『ぼちぼち火災報知器の電池を取り換える時期なんですよ』と言って、服装だって普通の作業着を着ているし、全然疑わなかったです」

 この女性から金をだまし取ったとして、逮捕・起訴されていた訪問販売会社「エスカーリー」の責任者、野崎永遠容疑者(26)ら5人が準詐欺などの疑いで24日、再逮捕されました。

 野崎容疑者らは認知症の高齢者などを狙って訪問販売を繰り返し、これまでに火災警報器の電池交換などの名目で約100万円をだまし取った罪などに問われています。

 被害にあった女性(80代)
「名刺。(Q、これはもらったのですか?)もらったの。ものすごく良い人。私から見れば、フレンドリーな人だなっていう風に思ったから」

 被害にあった女性は、言われるがままに火災警報器の電池を新品に交換するため1万1000円を支払いました。しかし、警察の捜査で、この時、交換された電池は中古の物だと判明したのです。

 被害にあった女性は、夫に先立たれ一人暮らしでした。

 被害にあった女性(80代)
「(Q、もしご主人がいたら?)(容疑者を家に)入れないでしょうね。たぶん。がっかりした」

 そして今回、さらに立場の弱い人を狙った卑劣な手口が明らかになりました。

 去年11月から今年5月にかけ、野崎容疑者らは、聴覚に障害がある大阪市内の60代の女性から同じような手口で金をだまし取っていたというのです。

 聴覚障害のため、女性は判断能力が衰えていたといいます。そこにつけこみ、火災警報器の取り付けやエアコンの清掃代金、さらには害虫駆除など21回にわたり、合わせて約300万円を支払わせていました。

 認知症の人や聴覚障害者などを「凸(とつ)」と呼んで、リストにまとめていたという野崎容疑者ら。男らでつくるSNSグループに書き込まれていたのはー。

 SNSグループの書き込み
「ボケてくれてたら、めっちゃいいんですけどね」
「訪問販売やってるから、絶対そういう奴(やつ)取っていかないと」

 同じような手口でだまされた被害者は他にも。聴覚障害のある別の女性のケアマネージャーに話を聞くと。

 同様の被害にあった聴覚障害者のケアマネジャー
「知らない人が急に入ってきて『家族から許可をもらってます』 と言われたら『あっそうなのか』と信じてしまう。聞こえないことを逆手にとって、うまいこと金を引き出されてしまった」

 被害にあった女性も8万5000円を支払わされ、警察が捜査しています。

 聴覚障害者の支援団体は、このような被害は氷山の一角にすぎず、被害の相談すらできない人も多いといいます。

 大阪聴力障害者協会の廣田しづえ副会長
「(手話サークルなど)集団的な場に行っていない一人の人は情報を得られないから判断ができない。ということは、相談をどこに持っていけばいいかわからない(人も多い)。泣いて泣いて悔しい思いがあると思う」

 警察は野崎容疑者らの認否を明らかにしていませんが、社会的弱者を狙った悪質な犯行を繰り返していたとみて、慎重に捜査を進めています。

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