市の浸水対策で「地盤沈下」か…家傾き、壁にひび 住民不安…工事「まだ続きがある」【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年10月24日)
新潟県三条市の住宅街で地盤沈下が発生し、家が傾いたり、外壁がひび割れたりする被害が相次いでいます。
■土台にひび…被害は家を支える部分にも
築13年、公園に隣接した住宅で暮らす渡辺好一さん。
渡辺さん:「地面も斜めになって、元々は平らだった」「(Q.公園側に?)下がったわけね」
被害は家を支える部分にまで及んでいます。
渡辺さん:「土台にひびが入ってるでしょ。(家の)基礎ですね。大変だよ、これね」
さらに…。
渡辺さん:「割れちゃってる。引っ張られて。6センチちょっとですね」
三条市は2021年から今年3月にかけて、公園の地下に浸水被害などを防止するため雨水をためる「調整池」を作る工事を行いました。
地下およそ7メートル、25メートルのプール7杯分の雨水をためられる大規模な工事でした。現時点で被害は、公園周辺の住宅8軒です。
■床にボール置くと…公園側にコロコロ
公園の南側にある、築25年の2世帯住宅で暮らす関妙子さん。外壁や地面には5カ所以上のひび割れがあります。
関さん:「地盤が沈下した。沈んだということ」
被害は、自宅の中にも、ドアノブを下げると自然に扉が開いていきます。
関さん:「公園側にドアが開いた感じ。公園側に沈んでる」
公園側にある玄関で、ゴルフボールを転がしてみると、ゴルフボールを公園とは反対側に転がしたにもかかわらず、ボールは戻っていき、公園側へと転がっていきました。
関さん:「公園とは反対側に転がしてみます。完全に公園側に転がっていますよね」
公園側に位置しているキッチンでも…。
関さん:「えー、ちょっとちょっと。衝撃です。まさかのまさかです。自分が亡くなるまで住む予定にしていたので、心配だけど引っ越しできないし」
■浸水対策で…地盤沈下か
一体、なぜこの公園で工事が行われたのでしょうか。
三条市では過去、大雨になると排水が間に合わず、浸水被害が多発していました。
三条市 建設部 上下水道課 小山正幸課長:「(浸水被害のある)水路の上流部に公園が位置。下流部の浸水を軽減させるという目的」
家が建つ前の公園周辺地図を見てみると、地域一帯は田んぼでした。
30年以上住んでいる近隣住民:「(Q.元々この地域、家が建つ前は?)田んぼですね。土地が緩いんで」
三条市が行った地元説明会でも、住民からは地盤の弱さを指摘する声があがっていました。
小山課長:「設計段階でも実施しているボーリングの調査結果からみても、周辺とか公園内は地盤は強くない。それに応じた仮設工法や、雨水調整池の基礎等を検討して設計に反映したため、我々は十分であったと考えていましたけども、結果として、局部的に非常に脆弱(ぜいじゃく)な部分があって、これらを把握できなかったということが、被害を生じさせてしまった要因」
渡辺さん:「まず、原状復帰。なおしてもらわないと」
関さん:「災害も起きるかもしれない。地震が起きたときに家が傾いちゃう、もっと。という心配もあるので、不安」
■住民不安…工事「続きまだある」
実は、取材を進めていくと、工事について驚きの事実が判明しました。
関さん:「公園に(雨水を)引き込むための水路をこれからこの道路に掘る。続きがまだある」「(Q.工事は?)もうちょっと続く」「(Q.家の前の道路を工事することで、被害が出たらどうしますか?)出ないように祈るしかない。出ないような工事をしてください」
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2023年10月24日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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