「今後『いない』とされていた地域で出没の可能性も」都市型クマ”アーバンベア”が増加 クマに遭遇したときの対応は…【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

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「今後『いない』とされていた地域で出没の可能性も」都市型クマ”アーバンベア”が増加 クマに遭遇したときの対応は…【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

クマの目撃や被害が各地で相次いでいます。100年ぶりにクマが出没したところも。
一体何が起きているのでしょうか?

■約100年ぶり!伊豆半島で“ツキノワグマ”発見 

南波雅俊キャスター:
クマの目撃や被害が各地で相次いでいます。100年ぶりにクマが出没した場所もあります。

静岡県河津町で体長120センチほどのオスのツキノワグマが、山林でシカ用の罠にかかっているところを発見されました。危険性は低いということで山に逃がしました。

捕獲現場近くの住民(40代)
「こんなところに出たか。自分も自分の親もクマなんか見たことがなかった」

静岡県環境局の担当者に取材をすると「伊豆半島のツキノワグマは100年程前に絶滅したと言われている」ということで、昭和初期以降は目撃情報なかったということです。

それが…
2021年7月:西伊豆町で約100年ぶりに確認
2023年5月:伊豆市で確認
2023年9月8日:南伊豆町で確認

さらには河津町でも確認されたので、2023年は既に3件見つかっています。

では、なぜ100年ぶりにクマが見つかったのでしょうか。
野生動物を調査研究している新潟大学農学部の箕口秀夫教授は「クマが好むブナの実やドングリが今年は広い範囲で凶作。エサを求めて人目のつく場所へ出てきたのではないか」「今後『いない』とされていた地域で出没する可能性がある」と話しています。

■都市型クマ“アーバンベア” なぜ増加?

もう1つ、箕口教授が警戒を呼びかけているのが、市街地の近くの森林などで育ち、街中に出没する「アーバンベア」と言われる“都市型クマ”です。このアーバンベアの被害が各地で相次いでいます。

<各地で“アーバンベア”出没>
10月19日(秋田・北秋田市):小学校付近で男女5人が相次いで襲われる
10月18日(群馬・東吾妻町):住宅付近の通りで80代女性が襲われ顔にケガ
10月21日(富山市):中学校付近の住宅街で目撃情報
9月19日(山口市):駅や高校付近で目撃情報

では、なぜアーバンベア増加しているのでしょうか。
2023年はブナの実やドングリなどが凶作。加えて、近年は人口減少や高齢化によって管理されていない森林や田んぼが増加。

箕口教授によると「エサ不足とクマが好む環境が広がっていることが要因ではないか」ということです。

ハロルド・ジョージ・メイさん:
遭遇したことはないんですけども、どのぐらいの規模の問題なのかがわからないので調べてみました。2012年に日本にいるとされているクマの数が、北海道は別としても約1万5000頭だったそうです。ところが10年たって今では4万4000頭で約3倍、すごくないですか。

■アーバンベア対策 クマ撃退スプレーを使ってみた

南波キャスター:
もしクマに出くわしてしまったときの対策として、クマ撃退スプレー「フロンティアーズマン ベアスプレー」(1万1880円)を使ってみました。

結構強い衝撃があり、オレンジの煙のようなものが約8秒間噴射されます。この中には唐辛子の成分が入っていて、人にかかってもかなり目など痛くなるので、自分にかからないように風向きに気をつけて使ってくださいということです。
10.5mの噴射距離で、強力なクマ撃退成分のカプサイシンが高濃度配合されています。

ハロルド・ジョージ・メイさん:
ただ使用期限があるので注意しないといけないですね。

南波キャスター:
実際に撃退スプレーを販売しているヒマラヤスポーツ相模原古淵店の織井奈津美さんによると「顔に噴射することでクマがUターンして戻っていく。使用は1回きり。自分の位置が風下にならないように気をつけてください」ということです。

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