「地球上最悪の侵略的植物」 “富士山の湧水”清流を襲う異変(2023年10月16日)

「地球上最悪の侵略的植物」 “富士山の湧水”清流を襲う異変(2023年10月16日)

「地球上最悪の侵略的植物」 “富士山の湧水”清流を襲う異変(2023年10月16日)

 富士山を水源とする湧き水で有名な静岡県の柿田川。全国有数の清流で、ある異変が起こっています。

■“富士山の湧水”清流を襲う異変

 静岡県清水町を流れる「柿田川」。四万十川、長良川と並んで日本の3大清流の一つに数えられています。その特徴はこの透き通った水。その水は富士山周辺に降った雨や雪が豊富に湧き出たもので「東洋一の湧水」と呼ばれています。そんな清流に今、ある異変が起きています。

 国交省沼津河川国道事務所 中田勇輝係長:「他の植物が生息できなくなり、取り返しがつかないことになる可能性もある」

■地球上最悪の侵略的植物

 その原因は南米原産の水草の繁殖です。

 国交省沼津河川国道事務所 中田勇輝係長:「最悪の侵略的植物。すごく危険な植物」

 静岡県の柿田川で最悪の侵略植物の繁殖が止まりません。先月中旬、駆除が行われました。

 柿田川みどりのトラスト 中嶋俊夫さん:「これ、ミシマバイカモ。絶滅危惧種。これを踏まないように」

 県の絶滅危惧種に指定されている「ミシマバイカモ」。きれいな水でしか育たない柿田川の象徴です。その貴重な植物を脅かしているのが…。

 国交省沼津河川国道事務所 中田勇輝係長:「これがナガエツルノゲイトウ。最悪の侵略的植物」

 こちらは南米原産の水草「ナガエツルノゲイトウ」です。「地球上最悪の侵略的植物」と呼ばれるその訳は…。

 国交省沼津河川国道事務所 中田勇輝係長:「根っこがあちこちの節にあり、この節の部分がどこかに流れ着いてしまうと、また増えてしまう」

 なんと「ナガエツルノゲイトウ」は茎の切れ端さえあれば再生が可能。さらに、水草なのに乾燥にも強く、陸上でも生きることができるのです。

 国交省沼津河川国道事務所 中田勇輝係長:「(絶滅危惧種の)ミシマバイカモは太陽の光が必要。他の植物が一帯に広がってしまうことで生息できなくなってしまう」

 柿田川ではこれまでに2回駆除しましたが、その後も同じ場所で繁殖が確認され、今回が3回目の駆除作業です。

 常葉大学 社会環境学部 浅見佳世教授:「あっという間にわっと広がって、広がってからではどうにもならない。早期だと駆除(根絶)も目標にすることが可能。今のうちにどんどん広報して見つける。早期発見の目を増やすことが一番重要」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

ANNnewsCHカテゴリの最新記事