“大騒音”“フン被害”で悲鳴 ムクドリ大群が市街地に…高速点滅光で追い払い効果も【もっと知りたい!】(2023年10月12日)

“大騒音”“フン被害”で悲鳴 ムクドリ大群が市街地に…高速点滅光で追い払い効果も【もっと知りたい!】(2023年10月12日)

“大騒音”“フン被害”で悲鳴 ムクドリ大群が市街地に…高速点滅光で追い払い効果も【もっと知りたい!】(2023年10月12日)

 空を埋め尽くすほどのムクドリの大群が、駅や住宅街で相次いで目撃されています。対策の最前線を取材しました。

■街の人たちを悩ます「大音量の鳴き声」「大量のフン」

 11日午後5時ごろ、東京・昭島市の駅前上空に現れた数えきれないほどの鳥。さらに、けたたましい鳴き声が周辺に響き渡ります。

 近隣住民:「鳴き声と群れで来るから、騒がしいですね。飛び回っています。あと“フン害”」

 タクシー運転手:「フンとか落とされるんで、あとの洗車が大変ですね」「なかなか取れないので」「違うところにいってほしい」

 大音量の鳴き声や大量のフンで街の人たちを悩ませています。

■“天敵いない”“人間は安全”と判断し市街地へ?

 通常、春から夏にかけての繁殖期は、つがいで行動するというムクドリですが、繁殖期が終わると、大きな群れを作り市街地へやってきます。

 なぜ人や車が行き交う街中に、わざわざ飛来してくるのでしょうか?

 信州大学(鳥類生態学) 中村浩志名誉教授:「ムクドリにとって夜怖いのは、夜行性のフクロウとかテンなどの捕食者です。そういう捕食者が市街地にはいない。だから安全に夜“ねぐら”をとることができると学習したんです」

 天敵がいないだけでなく、人間も危険ではないと判断し、市街地を寝床にするようになったといいます。

 中村名誉教授:「特に冬は郊外より都市部の方が暖かいため、より快適に過ごせることを鳥が学習したんです」

 そのため、この時期、ムクドリの大群がやってくるのは駅前だけではありません。

■団地にもムクドリ大群「掃除が大変」

 多くの人が暮らす団地でも、ムクドリが目撃されています。

 東京・足立区の団地で撮影された映像には、数えきれないほどのムクドリが団地の上空を飛び交う様子が映っています。

 一体、どんな状況なのか。現場を取材しました。

 住宅街の電線にムクドリの大群がとまっていました。しかし、じっとはしてくれません。

 午後5時をすぎたころ、一気に電線から鳥の集団が飛び立っていきました。鳴き声を発しながら、団地上空を縦横無尽に飛び回ります。

 団地住民:「何しろフンがすごいのと、羽根がすごく落ちて掃除が大変」「(鳴き声が)自分の耳に、耳鳴りになったかと思うぐらい。いつもここに鳥がいるみたいで、あれは嫌だった」

■対策するも…“ムクドリ問題”は解決せず

 こうした状況に、ムクドリの寝床となっている団地内の木の枝を落としますが…。

 団地住民:「(枝を切ったため)きのうは止まれないから、向こうがすごくてうるさかったと言ってた。(対策で)木を切ったから、こっちに逃げてきたんじゃないかな…」

 ムクドリの対策として木を切った影響でしょうか、今度は住宅の目の前にある電線に無数の鳥です。そして、ものすごい鳴き声が辺りに響き渡ります。

 さらに別の場所でも、ムクドリの大群が木の上に集まっています。

 結局、周辺の電線や敷地内の別の木に移動しただけで、“ムクドリ問題”の解決とはなりませんでした。

■独自技術“高速点滅光”で追い払い効果も!

 こうしたムクドリの被害が全国各地で報告されるなか、独自の技術で対策に乗り出す企業もあります。

 ムクドリを追い払うために開発された「ホロライト・チェッカーズ」です。

 パイフォトニクス 池田貴裕さん:「人間の目で見ると(縦)5×(横)5の光が止まって見えるのですが、鳥は人間より目の応答性が高いので。実は鳥から見ると、パカパカ刺激的な光になっているという。これが製品の原理となっています」

 光を嫌う鳥が多いことから、高速で点滅する強烈な光をムクドリに照射。実験の中では意外な発見もあったといいます。

 池田さん:「鳥の専門家曰く、5×5の光の粒が、鳥の大群が移動して逃げているように見えると。だから、光を壁に当て動かすと、鳥が逃げているように見えて、周辺のムクドリは逃げ出す。そういう原理と実験しながら感じています」

 すでに多くの自治体がムクドリ対策として使用し、効果が表れているということです。

(「グッド!モーニング」2023年10月12日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

ANNnewsCHカテゴリの最新記事