“拾った栗持ち帰りOK”で人気「栗拾いボランティア」 農園の後継者不足に光明も(2023年10月12日)
「秋の味覚」栗は後継者不足などの問題があり、農園の管理が難しくなっています。そんななか、栗拾いのボランティアが人気を集めています。
■人気の理由 高級な栗が安く購入も可能
農園を管理する住民 國松太志さん(66):「(Q.きょうのとれ具合は?)量は多いですね。一番多いんじゃないか。多分200キロくらい」
この日とれた栗の中には、1粒50グラム以上の大物もありました。
ブランド栗の産地で知られる、兵庫県丹波篠山市の栗農園です。この場所は50年以上、地元の住民たちで管理してきましたが…。
農園を管理する住民 中井悦夫さん(69):「栗を拾いに来る人がいないというのも、高齢化や後継者不足がある。きょうも集落の人が4人来ていましたが、来られてもそれくらい」
農園の管理がおろそかになると、放置された栗が問題を引き起こします。
中井さん:「動物の餌(えさ)になる。メインとして獣害。サルが集落の中に下りてきて、作物を荒らす。こうして1人でも2人でもボランティアに来ていただけるのは、非常に助かっています」
そのため、この栗農園では現在、全国から募ったボランティア参加者と共に栗拾いをし、およそ200本の栗の木を管理しています。
ボランティアに参加すると、本来であれば1キロ3500円から4000円ほどの高級な栗を、1500円から2000円で購入することができます。これも人気の理由です。
宝塚市からの参加者:「楽しい。季節感があるし、自然に触れて秋を感じられて、とても良い活動だと思う」「自分で拾ってきて買った栗なら、また倍おいしい!」
■佐賀でも…1.5kgまで無料 残りはNPOに寄贈
このような取り組みは、同じく農家の高齢化や人手不足が進む佐賀県でも行われています。
黒川町まちづくり運営協議会事務局 石丸利太さん:「栗も放置されていて。人間がたくさん拾うか、イノシシがたくさん食べてしまうか。もう人の手が入らないと、結局イノシシの餌場になってしまう」
石丸さんは、およそ140本の栗の木を管理していますが、1人では手が回らないため、先月からボランティアを募集するようになりました。参加者の予約はすぐに埋まるといいます。
参加者は拾った栗を1.5キロまで無料で持ち帰ることができ、残りは貧困家庭を支援するNPOなどに寄贈されます。
石丸さん:「200人弱の人が来て、楽しかったって言うし。もう6、7割の方が来年も来たいと言っていますから。そうやって笑顔で帰ってくれるのが、やはり一番うれしいですよね」
(「グッド!モーニング」2023年10月12日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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