配達員「うれしいけどクレームつながる懸念も」“置き配ポイント”あす具体策を決定(2023年10月5日)
長時間労働や人手不足の原因にもなっている再配達。そこで政府が目を付けたのが“置き配”です。
50億588万個。1年間で運ばれた宅配便の総数です。
神奈川県内で宅配ドライバーを務める小宮龍司さん(22)。生活家電から重たい飲み物まで、車には通販サイトの品がギッシリ積まれていました。
宅配ドライバー・小宮龍司さん:「(通販サイトの)セールのときは、いつもの荷物の2倍くらい来ます。不在も多いし、時間指定の荷物も多いし、きつい。どんどんきつくなります」
報酬は、1個配達するごとに得られます。
宅配ドライバー・小宮龍司さん:「(Q.一日でどれくらいの不在が)きのうは15件ぐらいあって。次の日に、その数がのってきちゃうので、気持ち的には落ち込みますよね。不在票を書いてる時間が本当にもったいないんです。『1円にもならないのに、こんな時間をかけて』と思っちゃう」
政府は、6日に決定する緊急対策に“置き配”を選ぶと、ポイントがもらえる仕組みを盛り込む方針です。購入時に置き配を選択すると、荷物は持ち帰ることなく届けられ、さらに、ポイントが付与。政府は、このシステムを導入するための経費を支援するイメージです。こうした取り組みなどにより、来年度までに再配達率を半減させたい考えです。
5日に行われた物流業界の課題を議論する自民党の会議。参加した議員の考えはさまざまです。
自民党・今村雅弘衆院議員:「置き配は、やっぱり安全性の問題とかね。それよりも個人的には、コンビニやガソリンスタンドで預かってもらって、好きな時間に取りにきてもらうことを考えてもいいんじゃないか」
自民党・武井俊輔衆院議員:「日本人、ポイント大好きですので、非常に効果的ではないか」
自治体でも置き配への関心は高まっています。
東京・八王子市では、専用のバッグを無料で配布する取り組みを開始しました。ドアにぶら下げたバッグを宅配業者が開き、品物を袋に入れてます。もちろん鍵付きです。毎日、1000件を超す応募が来ているそうです。
八王子市環境部・堂本健二課長:「国の方で“置き配ポイント”っていう実証事業を行うということで、さらに広がりを見せるのではないかと、非常に期待してる」
宅配ドライバーの小宮さんも、負担の軽減に期待する半面、こんな不安も口にします。
小宮龍司さん:「置き配に関しては、正直、すごいうれしいけど、『荷物がなくなった』とかクレームにつながったりする。写真撮影して、いくら証拠があったとしても、最初に責められるのはドライバーなので。ポイント制度を国がやってくれるのは、すごくうれしいけど、ドライバーも (心配しながら)置き配していると思ってほしい」
斉藤国土交通大臣:「あす、しかるべき関係閣僚会議を開いて、具体策を決めたいと思っております。置き配の問題、再配達をいかに減らしていくか。具体的な内容を盛り込みたいと」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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