50年続く病院 突然の閉院で患者ら困惑 前理事長「コロナで追い打ち」(2023年10月3日)

50年続く病院 突然の閉院で患者ら困惑 前理事長「コロナで追い打ち」(2023年10月3日)

50年続く病院 突然の閉院で患者ら困惑 前理事長「コロナで追い打ち」(2023年10月3日)

 半世紀にわたって地域医療を支えてきた病院が外来患者の受け入れを停止しました。ホームページに掲載された文書には「この度、突然のことですが」とあります。今、病院では混乱が広がっています。

■50年続く病院 突然の閉鎖 患者ら困惑

 病院の入り口には閉院を知らせる紙が貼られていました。

 地元の人:「やめたの?うわさに聞いたから」

 北海道北見市の北見中央病院。先月30日で閉院しました。病院は地域の人たちにとって大きな存在だったといいます。

 長年通院している女性:「どうしたらいいんだろう?一番近い病院だったもんですから」

 50年以上、地域医療を支えてきた病院に何があったのか。前の理事長が苦しい胸の内を明かしました。

 北見中央病院 石川寛前理事長:「業績を伸ばしたというのはコロナを扱っている病院で、その支援金だと思います」

■薬局にも知らせず…何が?

 北見中央病院はホームページによりますと、外科、内科、リハビリテーション科など7つの診療科目があります。

 長年通院している男性:「ここと同じように診られる所は、あと2軒しかない。内科と外科があるのは」

 長年通院している女性:「(医療機関が)別々に分かれると、何軒行かなきゃいけないのって」

 また、北見市の医師会によりますと、北見市には入院医療機関が少ないので、入院施設として北見中央病院の存在は大きかったそうです。

 取引先医療機器メーカー:「(Q.閉院の事前の知らせは?)当然ないですよ。常日頃、病院は経営が厳しい話は聞いていた」

 病院に話を聞こうと電話しました。ただ、取材対応はできないということでした。患者が何か知りたい情報がある場合は、電話対応は受け付けるという話でした。

 今年3月まで北見中央病院の理事長だった男性は、こう話します。

 北見中央病院 石川寛前理事長:「医師不足が続いていて、売り上げという表現はおかしいが、徐々に下がってきて大変苦しい思いが続きました。(赤字になったのは)少なくとも10年以上前。4年ほど前にコロナが発生して追い打ちを掛けられて、患者さんが少なくなった。業績を伸ばしたというのもっぱらコロナを扱っている病院で、その支援金だと思います」「(Q.北見中央病院はコロナを扱わなかった?)扱えなかったということです、正確には。お医者さんがいませんから」

 患者や職員には「申し訳ない」と話します。

 北見中央病院 石川寛前理事長:「申し訳ないと思います。私が病院に入った時からの患者さんもいらっしゃいますから」

 北見中央病院は入院している10人の転院手続きが終了した後、破産手続きの開始を釧路地裁に申請する方針です。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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