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ホタテ約10万食“無償”給食に 漁師は安堵…処理水放出で魚の“値崩れなし”(2023年9月25日)
輸出できなくなり、倉庫に大量に山積みされたホタテ。処理水を巡り、中国の輸入禁止措置が続いているなか、北海道森町はホタテ約10万食分を全国の学校給食に無償で提供する方針を固めました。
突然、行き場を失ったホタテの山。今、このホタテ、そして水産業者を救おうという動きがあります。ホタテの養殖が盛んな森町。水産会社「カネキチ澤田水産」では、福島第一原発の処理水放出を受けた中国の日本産水産物の禁輸措置で250トンのホタテの貝柱が倉庫に保管されたままです。
カネキチ澤田水産 木村一輝さん:「在庫がどんどん、たまっているような状態です。来月には倉庫がパンパンになってしまう」
北海道から中国へのホタテの輸出は去年、過去最高を記録していました。輸出量の約10万3000トン中、中国向けは約9万5000トンと9割を占めていたのです。金額にして448億円に上ります。この会社では、年間で35億円ほどのホタテを中国に輸出していました。それが7月くらいから商談がすべてストップ。中国への輸出はなくなりました。
北海道森町 岡嶋康輔町長:「加工業者、一次産業者のこれからどうなるのかという不安を払拭してあげたい」
こうした状況に、森町では余っているホタテ約10万食分を業者たちから買い取り、全国の小学校や中学校の学校給食に無償で提供する方針を固めました。町の水産業者を助けるのはもちろん、全国の子どもたちに森町のホタテの味を知ってもらおうというのです。
北海道森町 岡嶋康輔町長:「道内でも高品質のホタテを作っている地域ですので、全国の子どもたちに味わってもらって、味わって家に帰ってお父さんお母さんに、ああおいしかったって言ってもらったら、ちょっときょう回転ずし行くかみたいな話になってもらえれば内需拡大というかね、販路拡大の一助になるのかな」
町は政府が風評被害対策として設けた上限1億円の基金を活用する方針だといいます。臨時議会で可決されれば、早ければ年内にも開始する予定です。
一方、処理水放出で風評被害が懸念された福島県いわき市です。処理水放出から1カ月が過ぎ、海産物の値崩れはないといいます。
仲買人 猪腰洋治さん:「Q.処理水放出の影響は?)全くありませんね。逆に(取引価格は)高いです。処理水の問題で騒いでいるのは他国であって、日本国内ではそんなに影響はないと思います」
漁業関係者からは安堵(あんど)の声が聞かれました。
仲買人 猪腰洋治さん:「若干、安堵しているところはあります。これから2回、3回と長年にわたり放出するわけですが、安心、安全に海洋放水していただきたい」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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