安保理緊急会合の最中“宣戦布告”ウクライナに全面侵攻 市民に犠牲も(2022年2月24日)

安保理緊急会合の最中“宣戦布告”ウクライナに全面侵攻 市民に犠牲も(2022年2月24日)

安保理緊急会合の最中“宣戦布告”ウクライナに全面侵攻 市民に犠牲も(2022年2月24日)

ウクライナ情勢が大きく動きました。

ロシアのプーチン大統領の演説が日本時間24日午前11時半から放送されました。
ロシア・プーチン大統領:「ルガンスクとドネツクの両共和国から支援要請を受けた。これに従い、特別軍事作戦の実施を決めた」
紛れもない宣戦布告です。攻撃は、すぐに始まりました。プーチン大統領があげた東部の州だけではなく、北東部・スムイでは激しい爆発がありました。

ウクライナ第2の都市・ハリコフでも黒煙が上がりました。ターゲットとなったのは、空港です。約300万人が暮らす首都・キエフでも激しい爆発が起きました。
CNN特派員:「キエフでは大きな爆発が起きている。特派員として、キエフに来て数年になるが、こんなことは初めて」

CNNによりますと、キエフの国際空港が、巡航ミサイルとみられる攻撃を受けました。ロシア軍は、ウクライナの防空システムを無力化したとしています。

ウクライナ政府などの発表をまとめると、少なくとも11の都市が攻撃を受けていて、南北からも侵攻されています。まさに全面侵攻。これまでウクライナと国際社会が、何とか外交を続けようとしたにもかかわらずです。

ウクライナのゼレンスキー大統領は日本時間24日朝、ロシア語で声明を発表しました。
ウクライナ・ゼレンスキー大統領:「ロシアの大統領と電話会談しようとした。返答は沈黙だった」

ロシアの指導部が、軍の侵攻を承認したとしたうえで、こう述べました。
ウクライナ・ゼレンスキー大統領:「この一歩は欧州大陸における大規模戦争の引き金となる。国・自由・命・子どもたちの命を奪おうとするなら防衛する」

アメリカ・ニューヨークの国連本部では日本時間24日午前11時半、今週2度目の安保理緊急会合が開かれました。しかし、プーチン大統領の演説が流されたのは、まさに、同じタイミングでした。安保理会合の最中に発せられた“宣戦布告”です。
アメリカ・トーマスグリーンフィールド国連大使:「この場で平和を模索している、まさにその瞬間に、安保理の役割を完全に見下す形でプーチン大統領は開戦を宣言した。由々しき非常事態だ」

フランス・ドリビエール国連大使:「ロシアは戦争を選択した。フランスは最も強い言葉で非難する。この会合の最中に作戦を決定したのは、ロシアが国際法と国連をいかに軽視しているかを表している」

ウクライナ・キスリツァ国連大使:「1時間ほど前、会場に着いたときは、「きょうウクライナを攻撃しない」とロシア大使に表明してほしかったが、48分前に台無しになった。事態の悪化を話し合うには手遅れだ。ロシアの大統領は宣戦布告をした」

ゼレンスキー大統領は、全土に戒厳令を発令しました。
ウクライナ・ゼレンスキー大統領:「我々はロシアとの外交関係を断絶した。我々の兵士たちを支援してください。皆さん準備して、我々の町の広場で戦って、我が国を守ってください」

アメリカ・バイデン大統領は侵攻を受け、声明を出しました。
アメリカ・バイデン大統領:「プーチン大統領は、計画的な戦争の道を選んだ。今回の攻撃がもたらす死と破壊の責任を負うのはロシアだけで、アメリカと同盟国やパートナーは、一致団結して断固対応する」

ウクライナ政府関係者は、兵士40人以上が死亡したとしています。ロシア軍は、標的は軍事施設のみとしていますが、その主張とは裏腹に市民に犠牲が出ています。ハリコフでは、団地が砲撃を受け、子ども1人が亡くなりました。

キエフで、国連のスタッフとして働く日本人女性は、このような攻撃は、想定していなかったといいます。
キエフ在住・大津恵さん:「きのう寝る前、ツイッターとかでいろいろ情報を見ていて、東部で、ある程度、武力行使は収まるかなと考えていたけど、朝起きてびっくりした」

国連が退避の指示をしなかったため、仕事を続けていましたが、今週末、国外退避することになりました。しかし、空港が閉鎖されたため、それも出来なくなってしまいました。
キエフ在住・大津恵さん:「ウクライナ全体がこれからどうなっていくのかは、不安がすごく大きい。ウクライナがすごく好きだし、ウクライナ人と一緒に働いているので、そういう人たちが傷つくのは見たくないなと思う」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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