洋上風力事業めぐり6000万円…秋本衆院議員“受託収賄”で逮捕“競走馬”でやり取りか(2023年9月7日)
元自民党の秋本真利衆院議員(48)が受託収賄の疑いで逮捕されました。受託収賄容疑で国会議員が逮捕されたのは21年ぶりです。
特捜部の調べによりますと、秋本容疑者は、洋上風力発電事業をめぐり『日本風力開発』の塚脇正幸前社長から、約6000万円に上る借り入れや資金提供を受けた疑いが持たれています。
秋本容疑者と塚脇前社長は、共通の趣味である競馬を通じて、関係を深めていったとみられています。趣味が高じて、秋本容疑者は競走馬も所有していました。金のやり取りは馬をめぐって行われたといいます。
提供された6000万円のうち3000万円は、中央競馬の馬主審査の際に一定額以上の資産が必要となるため、秋本容疑者が一時的に借り入れたものだとみられています。特捜部は、必要な時に無利子・無担保で借りることができた“金融の利益”が賄賂にあたると判断しました。
残りの3000万円は、2人が設立した馬主組合に提供され、競走馬の購入などに充てていたといい、特捜部はこれらについても、組合を実質的に管理する秋本容疑者への賄賂だったと判断しました。
家宅捜索の容疑は収賄でしたが、逮捕容疑は、より法定刑が重い『受託収賄』に切り替わっています。ポイントとなったのは、国会質問です。青森県陸奥湾などでの洋上風力発電事業への参入を目指していた、日本風力開発。特捜部は、秋本容疑者の質問は塚脇前社長からの依頼を受けたもので、多額の資金提供は、その見返りだったとみています。
秋本容疑者(衆院予算委2019年2月):「一律全部、ここはダメよではなくて、支障がないのであれば、その範囲の中でも、この法律に基づく洋上風力というものが、青森県でもしっかりと私は展開されるべきであろうと」
秋本容疑者(衆院予算委去年2月):「早く運転開始しようというところに、インセンティブをもう少し与えないと、政府が掲げている再生可能エネルギーの比率だったり、カーボンニュートラルの数字を達成できない可能性が高いのではないか」
関係者によりますと、任意の事情聴取に対し、塚脇前社長は「国会質問のお礼の趣旨で資金提供した」と賄賂を認めているとみられます。一方の秋本容疑者は、弁護士を通じてコメントを出し、自らの潔白を訴えました。
秋本容疑者のコメント:「塚脇氏から依頼されて、日本風力開発の利益を図るために国会質問したということは断じてありません。まして、国会質問をした謝礼として賄賂を受けたという事実はありません」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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